歯茎からの出血、その原因と東洋医学的アプローチ
東洋医学を知りたい
先生、『齒衄』って東洋医学の言葉でなんて読むんですか?どんな意味ですか?
東洋医学研究家
『齒衄』は『しじゅく』と読みます。これは、けがとは関係なく歯ぐきから出血することを指す東洋医学の用語です。
東洋医学を知りたい
歯ぐきから出血するっていうことは、つまりどんな状態なんですか?
東洋医学研究家
そうですね。東洋医学では、体の熱が過剰になっていたり、血の巡りが悪くなっている状態と考えています。歯ぐき以外の症状と合わせて、原因を探っていきます。
齒衄とは。
東洋医学の言葉で「歯衄」というものがあります。これは、ケガとは関係なく歯茎から血が出ることを指します。
歯茎からの出血、それは齒衄かも?
– 歯茎からの出血、それは齒衄かも?
歯を磨いている時や食事中に、歯茎から血が出た経験はありませんか?
鏡を見てドキッとした経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
もしかしたらそれは、東洋医学で「齒衄(しじゅく)」と呼ばれる症状かもしれません。
齒衄とは、打撲や怪我など、外傷が原因ではない歯茎からの出血を指します。
歯周病など、他の病気によって引き起こされる場合もありますが、東洋医学では、體内のバランスの乱れが原因の一つとして考えられています。
東洋医学では、體は「気」「血」「水」の3つの要素で成り立っているとされ、これらがバランスを保つことで健康が維持されていると考えられています。
このバランスが崩れると、様々な不調が現れると考えられており、齒衄もその一つです。
齒衄の場合、「熱」が體にこもっている状態が原因として考えられます。
心身のストレスや、睡眠不足、過労、食生活の乱れなどが続くと、體内に熱がこもりやすくなります。
熱がこもると、血の巡りが悪くなり、歯茎など末端の毛細血管から出血しやすくなると考えられています。
歯茎からの出血が続く場合は、一度、生活習慣を見直してみましょう。
十分な睡眠をとり、バランスの取れた食事を心がけ、適度な運動をすることで、體内の熱を冷まし、血の巡りを改善することができます。
また、ストレスを溜め込まないように、リラックスする時間を取り入れることも大切です。
もし、これらの対策をしても改善が見られない場合は、専門医に相談し、適切なアドバイスを受けるようにしましょう。
東洋医学における歯茎からの出血 | 詳細 |
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症状名 | 齒衄(しじゅく) |
定義 | 打撲や怪我など、外傷が原因ではない歯茎からの出血 |
原因 | 体内のバランスの乱れ、特に「熱」が体にこもっている状態 ※ 心身のストレス、睡眠不足、過労、食生活の乱れなど |
改善策 |
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體の熱が原因で起こる齒衄
– 體の熱が原因で起こる齒衄
東洋医学では、体の不調は体内を流れる「気」や「血」のバランスが崩れることで起こると考えられています。そして、このバランスを崩す要因の一つに「熱」があります。この「熱」は、実際に体温が高いという意味ではなく、体の中にたまった熱のエネルギーのようなものを指します。
齒衄、つまり鼻血も、この「熱」が原因で起こることがあります。辛い物の食べ過ぎや、睡眠不足、ストレスなどは、体の中に熱を溜め込みやすく、この熱が上昇し、鼻の粘膜に影響を与えることで出血が起こると考えられています。
このような「熱」が原因の齒衄は、一般的に粘り気の少ない鮮やかな色の血液が出ることが特徴です。 また、顔のほてりやのぼせ、口の渇き、便秘などを伴うこともあります。
このような場合は、体全体の熱を冷ますことが大切です。毎日の生活の中で、辛いものや脂っこいものを控え、涼性の野菜や果物を積極的に摂るように心がけましょう。また、十分な睡眠をとり、ストレスを溜め込まないようにすることも重要です。
もし、頻繁に齒衄が起こる場合は、自己判断せずに、専門家の診察を受けるようにしてください。
原因 | 症状 | 対処法 |
---|---|---|
体の熱の上昇 | ・粘り気の少ない鮮やかな色の血液 ・顔のほてりやのぼせ ・口の渇き ・便秘 |
・辛いものや脂っこいものを控える ・涼性の野菜や果物を積極的に摂る ・十分な睡眠 ・ストレスを溜め込まない |
潤り不足が原因で起こる齒衄
– 潤い不足が原因で起こる歯茎からの出血
体の潤いが不足する事も、歯茎から出血する原因の一つと考えられています。潤い不足は、乾燥した気候や、水分摂取不足、老化などが原因で起こります。
体の潤いは、体液のバランスが取れている状態であり、全身に栄養を届け、老廃物を排出するなど、健康を維持するために重要な役割を担っています。
この潤いが不足すると、血液の流れが悪くなり、歯茎にも十分な栄養が行き渡らなくなると考えられています。その結果、歯茎の組織が弱くなり、些細な刺激でも出血しやすくなってしまうのです。
このような場合は、体質改善に取り組み、潤いを取り戻すことが重要です。
例えば、乾燥した気候が原因であれば、加湿器を使用したり、室内に洗濯物を干したりするなどして、生活環境の湿度を上げることが効果的です。
また、水分摂取不足が原因であれば、こまめな水分補給を心掛ける必要があります。
さらに、食事では、体の潤いを補う効果がある食材を積極的に摂ることが大切です。具体的には、豆腐、牛乳、豚肉、卵、ほうれん草、小松菜、白菜、大根、きゅうり、梨、みかん、ぶどうなどが挙げられます。
これらの食材をバランス良く摂取することで、体の内側から潤いを補い、歯茎からの出血を予防しましょう。
原因 | 対策 | 潤い補給に良い食材 |
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体の潤い不足 |
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東洋医学的観点からの齒衄への対処法
– 東洋医学的観点からの齒衄への対処法
東洋医学では、齒衄は単なる鼻の症状として捉えるのではなく、体の全体のバランスの乱れが鼻に現れたものと考えます。そのため、その原因をしっかりと見極め、一人ひとりの体質や状態に合わせた治療を行っていくことが重要になります。
齒衄の原因として、東洋医学では主に「熱」と「潤い不足」が考えられます。
「熱」が原因の場合は、体の中に過剰な熱がこもっている状態です。辛いものの食べ過ぎや睡眠不足、ストレスなどが原因で起こりやすく、顔がのぼせたり、口が渇いたり、便秘がちになったりします。このような場合には、熱を取り除く作用のある食材、例えば涼性の野菜(キュウリ、トマト、白菜など)や果物(スイカ、梨、バナナなど)、緑茶、豆腐などを積極的に摂ると良いでしょう。また、鍼灸治療で体のバランスを整え、熱を冷ますツボを刺激するのも効果的です。
一方、「潤い不足」が原因の場合は、体の水分や栄養が不足し、乾燥している状態です。乾燥した気候や、老化、過労などが原因で起こりやすく、皮膚や粘膜が乾燥したり、空咳が出たり、便秘がちになったりします。このような場合には、潤いを与える作用のある食材、例えば百合根、白きくらげ、アーモンド、蜂蜜などを積極的に摂ると良いでしょう。また、漢方薬を用いて体の内部から潤いを与え、バランスを整えていくことも有効です。
さらに、日常生活においても、十分な睡眠をとり、ストレスを溜めないように心がけ、体のリズムを整えることが大切です。バランスの取れた食事を心がけ、暴飲暴食を避け、規則正しい生活を送るようにしましょう。
原因 | 症状 | 対処法(食材) | 対処法(その他) |
---|---|---|---|
熱 | 顔がのぼせる、口が渇く、便秘がち、 辛いものの食べ過ぎ、睡眠不足、ストレス |
|
鍼灸治療で体のバランスを整え、熱を冷ますツボを刺激する |
潤い不足 | 皮膚や粘膜の乾燥、空咳、便秘がち、 乾燥した気候、老化、過労 |
|
漢方薬を用いて体の内部から潤いを与え、バランスを整える |
歯茎からの出血を見過ごさないで
歯茎から出血があると、多くの人は歯磨きのしすぎや疲れなど、一時的なものとして片付けてしまいがちです。しかし、東洋医学では、歯茎は体の状態を映し出す鏡と考えられています。つまり、歯茎からの出血は、体が発している何らかのサインなのです。
東洋医学では、歯茎の出血は「腎」や「胃」の働きと密接に関わっているとされています。腎は体の水分代謝を司り、生命エネルギーを蓄える臓器です。また、胃は飲食物を消化し、体に必要な栄養を吸収する働きを担っています。
もし、腎の働きが衰えていると、歯茎に栄養が行き届かなくなり、出血しやすくなると考えられています。また、胃に熱がこもると、歯茎が腫れたり、出血したりすることもあります。
もちろん、歯茎の出血は、歯周病など、歯科的な原因で起こることも少なくありません。自己判断せずに、まずは歯科医院を受診し、適切な治療を受けることが大切です。
その上で、東洋医学的な観点から、生活習慣の見直しや体質改善に取り組むことも有効です。
例えば、バランスの取れた食事を心がけたり、十分な睡眠をとることで、腎や胃の働きを整えることができます。また、ストレスを溜め込まない、適度な運動をすることも、体のバランスを整え、歯茎の健康を保つために大切です。
項目 | 内容 |
---|---|
東洋医学的見解 | 歯茎は体の状態を映す鏡であり、歯茎からの出血は体が発するサイン |
関係する臓器とその働き | – 腎:体の水分代謝を司り、生命エネルギーを蓄える – 胃:飲食物を消化し、体に必要な栄養を吸収する |
歯茎からの出血の原因 | – 腎の働きが衰え、歯茎に栄養が行き届かなくなる – 胃に熱がこもり、歯茎が腫れたり出血したりする – 歯周病などの歯科的な原因 |
対処法 | – 歯科医院を受診し、適切な治療を受ける – バランスの取れた食事を心がける – 十分な睡眠をとる – ストレスを溜め込まず、適度な運動をする |