お腹の冷えは要注意!:中寒證とその改善策
- 中寒證とは?
-# 中寒證とは?
東洋医学では、人間の体の中心部には「中焦」と呼ばれる重要な場所があり、主に胃や脾といった食べ物を消化吸収する臓器の働きを司っています。この中焦が冷えてしまう状態を「中寒證」と呼びます。
中焦は、例えるならば、食べ物を燃料に変えて全身にエネルギーを送り出す、いわば“体全体のエンジン”のような役割を担っています。このエンジンが冷え切ってしまうと、体全体の機能が低下し、様々な不調が現れると考えられています。
中寒證の主な症状としては、食欲不振や胃もたれ、消化不良、軟便や下痢などが挙げられます。また、冷えによって全身の血の巡りが悪くなるため、顔色が悪くなったり、手足が冷えたりすることもあります。さらに、体がだるく、疲れやすい、やる気が出ないといった症状が現れることもあります。
現代医学の視点では、中寒證は自律神経の乱れや血行不良などが関係していると考えられています。ストレスや冷房の効きすぎた環境、冷たい食べ物や飲み物の摂り過ぎなどは、中焦を冷やし、中寒證を引き起こす原因となるため注意が必要です。