
呼吸に合わせた鍼治療:呼吸補瀉法
東洋医学では、人の身体と心は深く結びついていると考えられています。その結びつきの象徴とも言えるのが「呼吸」です。呼吸は、私たちが生きていくために欠かせないものですが、心の状態や身体の中を流れるエネルギーの状態を表すものでもあります。
穏やかな呼吸は、心を落ち着かせ、リラックスをもたらします。逆に、不安や緊張を感じると呼吸は浅く、速くなります。これは、心が身体に影響を与えていることを示しています。
深い呼吸は、身体の隅々まで新鮮な空気を行き渡らせ、酸素を供給します。また、深い呼吸は「気」と呼ばれる生命エネルギーの流れをスムーズにすると考えられています。気が滞りなく流れることで、身体は本来の力を発揮し、健康を保つことができるとされています。
このように、呼吸は単に酸素を取り込むだけでなく、心と身体をつなぐ大切な役割を担っています。呼吸に意識を向けることで、自分の心身の状態を知り、健康的な状態へと導くことができるのです。