
東洋医学における陽盛:その意味と影響
- 陽盛とは何か
東洋医学では、健康を保つためには、体内の陰陽のバランスが大切だと考えられています。自然界のあらゆる物事は、相反する二つの要素、「陰」と「陽」の組み合わせで成り立っていると考えます。例えば、太陽と月、昼と夜、熱と冷、男と女なども、陰陽で表されます。
この陰陽は、人間の体にも当てはまります。体の中に存在する「気」の流れや働きにも、陰陽があると考えるのです。「陽」は、熱や活動性、外に向かう力などを表します。一方、「陰」は、冷や静止、内に向かう力などを表します。どちらも体に必要なものですが、どちらか一方に偏りすぎると、心身に不調が現れると考えられています。
「陽盛」とは、体内の陽気が過剰に強くなっている状態を指します。陰が弱っている状態とは異なりますが、陰陽のバランスが崩れている状態であることに変わりはありません。この状態が続くと、様々な不調が現れる可能性があります。具体的には、顔が赤くなる、のぼせやすい、イライラしやすい、怒りっぽい、便秘がち、口が渇きやすい、眠りが浅いなどの症状が現れやすくなります。