平肝熄風

漢方の治療

肝の力を高める養血柔肝

- 養血柔肝とは -# 養血柔肝とは 養血柔肝とは、東洋医学に基づいた治療法の一つで、肝の働きを正常化し、血を補うことで、心身のバランスを整え、健康な状態へと導くことを目的としています。 東洋医学では、肝は「疏泄(そせつ)」という働きを担い、気血の流れを調整し、精神状態や情緒の安定、消化吸収、月経などをコントロールする重要な役割を担っていると考えられています。 しかし、ストレスや過労、睡眠不足、不適切な食生活などが続くと、肝の働きが低下し、「肝血虚(かんけっきょ)」や「肝気鬱結(かんきうっketsu)」といった状態に陥りやすくなります。 肝血虚は、肝の血が不足した状態を指し、めまい、ふらつき、顔色の悪さ、不眠、月経不順、爪の割れやすさなどの症状が現れます。一方、肝気鬱結は、気の流れが滞った状態を指し、イライラしやすくなったり、抑うつ状態になったり、のぼせや頭痛、肩こり、便秘などを引き起こしやすくなります。 養血柔肝は、これらの状態を改善するために、食事療法や漢方薬を用いて、肝の働きを高め、血を補い、気の流れをスムーズにすることで、心身の不調を改善していくことを目指します。