
脾気下陷:その原因と症状を知る
- 脾気下陷とは
-# 脾気下陷とは
東洋医学では、生命エネルギーである「気」が体の中をスムーズに巡っている状態が健康だと考えられています。この「気」を作り出し、全身に巡らせる重要な役割を担っているのが「脾」という臓器です。
脾気下陷とは、文字通り「脾の気が下に沈んでしまう」状態を指します。脾は本来、気を上に上げて全身に送り届ける働きをしていますが、過労やストレス、冷え、食生活の乱れなどが原因で脾の働きが弱まると、気が下に落ちてしまうと考えられています。
この状態になると、気の上昇力が不足するため、様々な不調が現れると考えられています。例えば、顔色が悪くなったり、疲れやすくなったり、食欲不振や胃もたれといった消化不良の症状が現れたりします。また、下痢や頻尿、臓器脱など、体の下の方に重だるさや力が入らないなどの症状が現れることもあります。
脾気下陷は、日常生活の養生法で改善できることが多いとされています。特に、食生活の改善は重要です。消化しやすい温かい食事を心がけ、冷たい食べ物や飲み物は控えましょう。また、ゆっくりとよく噛んで食べることや、規則正しい時間に食事をとることも大切です。
さらに、適度な運動や睡眠、ストレスを溜めないようにすることも、脾の機能を高めるために有効です。