
東洋医学における心肺気虚証:症状と特徴
- 心肺気虚証とは
-# 心肺気虚証とは
東洋医学では、人間の生命活動の源となるエネルギーは「気」だと考えられています。この「気」が不足した状態を「気虚」といい、特に心臓と肺、体の重要な機能を担う二つの臓器において「気」が不足している状態を「心肺気虚証」と呼びます。
心臓は、全身に血液を送り出すポンプのような役割を担い、精神活動にも深く関わるとされています。一方、肺は呼吸をつかさどり、体内に酸素を取り込み、不要な二酸化炭素を排出する役割を担っています。東洋医学では、この二つの臓器は互いに密接な関係にあり、「心」は体の活動を、「肺」は体外とのエネルギー交換を司ると考えられています。
心肺気虚証になると、心臓と肺の機能が低下し、様々な不調が現れます。例えば、動悸、息切れ、疲労感、倦怠感、顔色が悪い、めまい、食欲不振、冷え性などが挙げられます。また、精神面では不安感、抑うつ感、不眠などを引き起こすこともあります。
心肺気虚証は、過労、睡眠不足、偏った食事、ストレス、加齢などによって引き起こされると考えられています。