湿困

漢方の診察

脾虚湿困証:胃腸の不調とだるさの関係

- 脾虚湿困証とは -# 脾虚湿困証とは 東洋医学では、人間の体には「気・血・水」と呼ばれる重要な物質が巡っているとされています。 これらのバランスが保たれていることで、健康な状態が維持されます。その中でも、「脾」は「消化吸収」を担う重要な臓器と考えられています。食事から摂取した栄養をエネルギーに変換し、全身に送り届ける役割を担っています。 「脾虚湿困証」とは、この「脾」の働きが弱まり、体に不要な「湿」が溜まっている状態を指します。 「脾」の働きが弱まる「脾虚」の状態になると、食べ物をうまく消化吸収することができず、体内に「湿」が生まれてしまいます。この「湿」は、例えるなら、体に溜まった余分な水分のようなもので、これが停滞することで、様々な不調を引き起こすと考えられています。 具体的には、食欲不振や消化不良、下痢、倦怠感、むくみ、めまい、頭痛、関節痛、皮膚の湿疹などが挙げられます。また、精神面にも影響を及ぼしやすく、憂鬱感や集中力の低下などを引き起こすこともあります。 「脾虚湿困証」は、食生活の乱れや不規則な生活、ストレス、冷えなどが原因で引き起こされると考えられています。
体質

脾虚湿困:胃腸の不調からむくみまで

- 脾虚湿困とは? 「脾虚湿困」は、東洋医学で使われる言葉で、体の消化吸収を司る「脾」という臓腑の働きが弱まり(脾虚)、さらに体内に余分な水分や老廃物が溜まった状態(湿濁)が重なったものを指します。西洋医学の病名と完全に一致するわけではありませんが、「脾気虚弱」や「湿阻」といった状態と近いものと考えられています。 脾は、食べ物から栄養を吸収し、全身に送り届ける大切な役割を担っています。しかし、疲れやストレス、冷たい食べ物、味の濃い食事などによって脾の働きが弱まると、水分代謝が滞り、体に余分な水分や老廃物が溜まりやすくなります。これが「湿濁」の状態です。 湿濁は、体に様々な不調を引き起こします。代表的な症状としては、食欲不振、消化不良、胃もたれ、軟便や下痢、むくみ、だるさ、めまい、頭痛、関節痛、皮膚の湿疹やかゆみなどがあります。 脾虚湿困は、現代社会において増加傾向にあると考えられています。これは、ストレス社会や食生活の乱れ、冷房の使い過ぎなど、脾の働きを弱める要因が増えているためです。 脾虚湿困を改善するには、まず脾の働きを回復させることが大切です。そのためには、規則正しい生活、バランスの取れた食事、適度な運動を心がけ、ストレスを溜めないようにすることが重要です。また、体を冷やす食べ物を避け、温かい食事を摂るように心がけましょう。 さらに、体内に溜まった湿濁を取り除くことも必要です。利尿作用のある食材を積極的に摂ったり、汗をかく運動をしたりすることで、水分代謝を促しましょう。 脾虚湿困は、放置すると様々な不調につながる可能性があります。気になる症状がある場合は、早めに専門家に相談することをおすすめします。