東洋医学における痰厥:その原因と症状
- 痰厥とは
-# 痰厥とは
痰厥とは、東洋医学において、体内の水分代謝の乱れにより生じた「痰」と呼ばれる粘り気のある病理産物が、体内のエネルギーや情報の通り道である「気」の流れを阻害し、意識の消失や筋肉の痙攣といった「厥逆」と呼ばれる症状を引き起こす病態を指します。
東洋医学では、健康を保つためには、体内に存在する「気」「血」「水」と呼ばれる要素が滞りなく巡っていることが重要だと考えられています。これらのバランスが崩れると、様々な不調が現れるとされています。
痰厥の場合、「水」の代謝が乱れることで「痰」が生じ、この「痰」が「気」の流れを阻害することで厥逆症状が現れると考えられています。西洋医学でいう「痰」は、主に呼吸器系の分泌物を指しますが、東洋医学における「痰」は、体内の水液代謝の乱れによって生じる粘り気のある病理産物全般を指します。そのため、呼吸器系だけでなく、消化器系や循環器系など、様々な部位に影響を及ぼす可能性があります。
痰厥は、その原因や症状、体質などによって様々なタイプに分類され、それぞれに対応した治療法が選択されます。