胃の冷えが招く不調:胃寒証とその種類
- 胃寒証とは
-# 胃寒証とは
東洋医学では、体の冷えは様々な不調の根本原因と考えられています。特に、胃の冷えは「胃寒証」と呼ばれ、重要な概念の一つです。読んで字のごとく、胃寒証とは胃が冷えている状態を指し、食べ物の消化吸収を担う胃腸の働きが弱まり、様々な不調を引き起こします。
胃寒証になると、消化機能の低下により、食欲不振、胃の重さや膨満感、吐き気といった症状が現れます。また、冷えにより胃の痛みが生じたり、下痢や軟便になりやすいといった特徴も見られます。
現代社会では、冷たい飲み物や食べ物を過剰に摂取したり、冷房の効きすぎた環境で長時間過ごしたりすることで、体が冷えやすく、胃寒証を引き起こす人が増えています。また、ストレスや過労、睡眠不足なども、自律神経のバランスを崩し、胃腸の働きを低下させる要因となります。
さらに、生まれつき冷えやすい体質の人や、年齢を重ねるにつれて胃腸の機能が低下しやすい高齢者も、胃寒証になりやすいと言えるでしょう。日頃から体を温める生活習慣を心がけ、胃腸を冷やさないように注意することが大切です。