胃虚

虚弱体質

小児に見られる「驚疳」とは?

- 驚疳とは何か 驚疳とは、東洋医学の考え方で、主に幼い子どもに見られる、神経が過敏になっている状態を指します。これは、心と体のバランスが崩れることで起こると考えられています。 具体的には、強い恐怖やストレス、不規則な生活、偏った食事などによって、心の働きをつかさどる「心」に熱がこもってしまうことが原因とされています。この熱が、体のエネルギーを生み出す「脾胃」の働きを弱めてしまい、消化不良や食欲不振、不眠などを引き起こします。また、心のバランスが崩れることで、情緒不安定になり、夜泣きやかんしゃく、落ち着きのなさなどが現れると考えられています。 西洋医学では、驚疳に直接当てはまる病気はありませんが、神経過敏や自律神経失調症、夜驚症、消化不良、小児神経症などと関連付けられることがあります。 驚疳は、子どもの心身の未熟さから起こりやすく、成長とともに自然と治まることが多いとされています。しかし、症状が重い場合や長引く場合は、専門家の診察を受けることが大切です。
漢方の診察

胃の働きが弱るとは?:胃虚証を東洋医学が解説

- 胃虚証とは -# 胃虚証とは 東洋医学では、食べ物を消化し、体の必要な栄養分に作り変える働きを「胃気」と呼んでいます。この胃気が不足した状態を「胃虚証」と言います。これは、西洋医学の病気のように特定の疾患名を指すものではなく、胃の機能が低下している状態全般を指します。 胃は、体に取り入れた食べ物を消化し、栄養を吸収する重要な器官です。この働きを支えているのが「気」と呼ばれる生命エネルギーです。しかし、不規則な生活習慣や偏った食事、ストレス、冷え、加齢など様々な要因によって胃気が損なわれると、胃の働きが弱まり、消化不良や食欲不振、胃もたれ、げっぷ、膨満感といった症状が現れます。 胃虚証は、体質や生活習慣によって個人差が大きく、症状も人それぞれです。そのため、自己判断で胃薬を服用するのではなく、まずは専門医に相談し、適切な診断と治療を受けることが大切です。漢方医学では、一人ひとりの体質や症状に合わせて、胃の働きを高める漢方薬や、生活習慣の改善指導などを行います。
内臓

東洋医学における胃虚:その意味と影響

- 胃虚とは -# 胃虚とは 胃虚とは、東洋医学において、胃腸の働きが弱っている状態を指します。 私たちが健康な生活を送る上で、食べ物は欠かせません。 食べた物は胃腸で消化吸収され、身体のエネルギー源や、身体を作る材料となります。 東洋医学では、この過程で胃腸は単に食べ物を消化吸収するだけでなく、「気」と呼ばれる生命エネルギーを作り出すと考えられています。 胃虚の状態になると、この「気」を作り出す力が弱まり、様々な不調が現れます。 具体的には、食欲不振や消化不良、お腹の張り、倦怠感、息切れ、冷え症などが挙げられます。 胃虚は、さらに「胃気虚」「胃陰虚」「胃陽虚」などに分類されます。 これらは、胃の働きが弱っているという点では共通していますが、原因や症状が異なります。 例えば、胃気虚は、過労やストレス、偏った食事などが原因で起こりやすく、食欲不振や消化不良、疲労感などが特徴です。 一方、胃陰虚は、加齢や熱病の後などに起こりやすく、空腹時の胃の痛みや口の渇き、便秘などが特徴です。 このように、胃虚は様々な原因で起こり、その症状も多岐にわたります。 そのため、自己判断で対処するのではなく、専門家の診断を受けることが大切です。
体質

中氣不足:胃腸の不調と全身への影響

- 中氣不足とは -# 中氣不足とは 東洋医学では、人は生まれながらにして「氣」という生命エネルギーを持っており、これが体内をくまなく巡ることで健康が保たれると考えられています。この「氣」の中でも、特に重要なのが体のちょうど中心部に存在する「中焦」と呼ばれる部分に集まる「中氣」です。中焦は、飲食物から栄養を吸収し、全身に送るという重要な役割を担っており、主に脾臓と胃の働きと深く関わっています。 中氣不足とは、この中焦における氣、つまり中氣が不足している状態を指します。中氣は、脾臓と胃の働きに大きな影響を与えているため、中氣が不足すると、これらの臓腑の機能が低下し、様々な不調が現れると考えられています。 具体的には、食欲不振や消化不良、胃もたれ、お腹の張り、軟便や下痢などの消化器症状が現れやすくなります。さらに、中氣は全身に氣を送り出す役割も担っているため、中氣不足が続くと、全身の倦怠感や疲労感、やる気の低下、顔色が悪くなる、息切れしやすい、冷えやすいなどの症状が現れることもあります。 中氣不足は、不規則な食生活や過労、ストレス、冷え、加齢などが原因で引き起こされると考えられており、これらの要因を避けることが大切です。