
東洋医学から見る腫瘍:その原因と治療
- 腫瘍とは何か?
-# 腫瘍とは何か?
東洋医学では、腫瘍は体内の自然な流れが滞ることによって発生すると考えられています。 目には見えない「気」や血液、体液といった生命エネルギーは、体内を絶えず巡り、各組織に栄養を届けると同時に、老廃物を運び去る役割を担っています。 この流れが滞ると、体の一部に不要なものが溜まり始めます。その結果、まるで川の流れが淀むと土砂が堆積していくように、体内の特定の場所に余分なものが蓄積し、腫瘍という形で現れると考えられています。
これは、西洋医学でいうところの、炎症や組織の破壊を伴わない「腫脹」という状態と共通点があります。西洋医学では、腫瘍は細胞の異常な増殖によって起こるとされていますが、東洋医学では、その根本原因として、生命エネルギーの循環不良を重視する点が大きく異なります。
つまり、腫瘍は体からのサインであり、体のバランスが崩れていることを示す警告と捉えられます。東洋医学では、腫瘍を単なる局所的な問題としてではなく、体全体の調和を乱す要因として捉え、その原因を探り、根本的な治療を目指すことが重要視されます。