東洋医学: 心下支結とその症状
- 心下支結とは
-# 心下支結とは
心下支結は、東洋医学で使われる言葉で、西洋医学の特定の病気とは一致しません。主に、みぞおちのあたりに感じる、不快感や違和感、圧迫感を指します。みぞおちをぎゅっとつかまれたような感じ、締め付けられるような感覚、息苦しい、といった症状が特徴です。
この心下支結という言葉は、実は江戸時代後期に日本で生まれたとされています。当時の医学書には、現代の神経症やヒステリー、消化器系の病気と似た症状を「心下支結」と記していたそうです。
東洋医学では、心と体は密接につながっているとされており、心身のバランスが崩れることで、様々な不調が現れると考えられています。心下支結も、ストレスや不眠、過労、不安、緊張といった精神的な要因や、暴飲暴食、冷たい物の摂り過ぎ、脂っこい物の食べ過ぎといった食生活の乱れ、冷えなどが原因で、気の流れが滞ったり、胃腸の働きが弱ったりすることで起こると考えられています。
現代社会において、ストレスや生活習慣の乱れは大きな問題となっています。心下支結は、まさに現代人に多い不調と言えるでしょう。日頃からストレスを溜め込まない、バランスの取れた食事を心がける、十分な睡眠をとるなど、生活習慣を見直すことが大切です。