人と自然の調和:天人相應
- 天人相應とは
-# 天人相應とは
「天人相應」とは、東洋医学の根本を成す重要な考え方の一つです。この言葉は、その字の如く、「天」と「人」が「相應」、すなわち互いに呼応し合い、影響し合っている状態を意味します。
東洋医学では、人間は自然の一部として捉えられ、宇宙の森羅万象を司る法則に従って生きていると考えられています。この考え方に基づけば、自然環境の変化は、人間の心身に影響を与えるとされます。例えば、四季の移り変わりや気候の変化によって、体調や気分が左右されることは、多くの人が実感として理解できるでしょう。
逆に、人間の心の状態や行動も、周囲の環境に影響を与えると考えられています。これは、現代科学においても注目されている「意識」や「エネルギー」の概念に通じるものと言えるでしょう。
心身の健康を保つためには、自然と調和し、宇宙の法則に沿って生きる事が重要であるというのが、天人相應の考え方の中心的な教えです。自然のリズムに逆らわず、心穏やかに過ごすことで、はじめて真の健康を手に入れることができると、東洋医学では考えられています。