裏虚証:その原因と症状
- 裏虚証とは
-裏虚証とは-
裏虚証とは、東洋医学の考え方において、体の奥深く、重要な臓器が集まる「裏」と呼ばれる部分が弱っている状態を指します。これは、臓器の働きが弱まり、生命エネルギーである「気」、血液である「血」、体の潤いを保つ「陰」、体を温める「陽」のいずれか、もしくは複数が不足するために起こります。例えるなら、体の土台となるエネルギーが不足している状態と言えるでしょう。
裏虚証は、風邪などの外からの邪気の影響を受けやすい状態である「表虚証」と対比にして考えられます。表虚証は体の表面的な部分の不調ですが、裏虚証は体のより深い部分に問題を抱えている状態と言えるでしょう。
裏虚証になると、慢性的な疲労感、倦怠感、息切れ、食欲不振、冷え症、下痢などを引き起こしやすくなります。これは、生命エネルギーが不足することで、体の様々な機能が正常に働かなくなるためです。
裏虚証の改善には、体質や症状に合わせた漢方薬の服用、食事療法、生活習慣の改善などが有効です。特に、体を温める食材を積極的に摂る、十分な睡眠をとる、過労を避けるなどの養生が大切です。