風湿襲表證:その症状と特徴とは?
- はじめにと
東洋医学では、私たちを取り巻く自然環境と身体は密接に繋がっていると考えられています。そのため、季節の移り変わりや気温、湿度、風の変化などが、身体に影響を与え、時に病気を引き起こすと考えられています。
自然界の要素の中でも、特に「風」と「湿」は、身体の表面から侵入しやすく、様々な不調を引き起こす原因となります。東洋医学では、これらをそれぞれ「風邪(ふうじゃ)」、「湿邪(しつじゃ)」と呼びます。
風邪は、その名の通り、風の影響で引き起こされる症状です。春や秋など、風の強い季節や、急激な気温変化によって、身体に不調が現れやすくなります。一方、湿邪は、梅雨の時期など、湿度が高く、じめじめとした環境で悪影響を及ぼします。
そして、この風邪と湿邪が同時に身体に侵入した際に発症するのが、「風湿襲表証(ふうしつしゅうひょうしょう)」と呼ばれる状態です。これは、風邪と湿邪が組み合わさることで、より一層、身体の表面に影響を与え、様々な症状を引き起こすと考えられています。
今回は、この風湿襲表証について、詳しく解説していきます。