臍瘡:原因と治療法

臍瘡:原因と治療法

東洋医学を知りたい

東洋医学でいう『臍瘡』って、どんなものですか?

東洋医学研究家

『臍瘡』は、簡単に言うと、おへそとその周りが赤く腫れたり、膿が出てきたりする症状を指します。現代医学でいうと、臍炎と近いですね。

東洋医学を知りたい

現代医学の臍炎と同じようなものなんですね。東洋医学では、臍瘡の原因は何だと考えられているんですか?

東洋医学研究家

東洋医学では、体の状態や生活習慣などが複雑に絡み合って臍瘡が起こると考えられています。例えば、湿邪や熱邪が体にこもったり、おへその周りの清潔が不十分だったりする場合などが考えられますね。

臍瘡とは。

東洋医学の言葉である『臍瘡(さいそう)』は、おへそが赤く腫れ上がったり、そこから膿のような汁が出たりすること、またはおへその周りに広がる潰瘍のことです。

臍瘡とは

臍瘡とは

– 臍瘡とは

-# 臍瘡とは

臍瘡(さいそう)とは、生まれたばかりの赤ちゃんのおへそが、細菌感染を起こして炎症を起こしてしまう病気です。赤ちゃんがお母さんのお腹の中にいる間、へそにはお母さんから栄養や酸素を送るための大切な管、「臍帯(さいたい)」が通っています。

赤ちゃんが生まれると、この臍帯は切り離されますが、おへそにはまだ小さな傷が残っています。この傷口から細菌が侵入し、炎症を引き起こすことで臍瘡になるのです。

臍瘡は、ほとんどの場合、生後1週間から1ヶ月頃に発症します。これは、ちょうどへその緒が取れた後、傷口が完全に塞がるまでの期間にあたります。生まれたばかりの赤ちゃんの免疫力は未熟なため、この時期は細菌感染を起こしやすく、臍瘡にかかりやすいと言えます。

臍瘡の症状としては、おへその周囲が赤くなる、腫れる、熱を持つ、膿が出るといったものがあります。また、赤ちゃんがおへそに触れられるのを嫌がったり、ミルクの飲みが悪くなったり、ぐったりすることもあります。

ほとんどの臍瘡は、適切な処置を行えば軽快します。しかし、まれに症状が悪化し、周囲の皮膚に炎症が広がったり、全身に影響が及ぶこともあります。このような場合には、入院治療が必要となる場合もあります。

項目 説明
定義 生まれたばかりの赤ちゃんのおへそが、細菌感染を起こして炎症を起こしてしまう病気
原因 へその緒が取れた後の傷口からの細菌感染
発症時期 生後1週間から1ヶ月頃(へその緒が取れた後、傷口が完全に塞がるまでの期間)
症状
  • おへその周囲が赤くなる
  • 腫れる
  • 熱を持つ
  • 膿が出る
  • おへそに触れられるのを嫌がる
  • ミルクの飲みが悪くなる
  • ぐったりする
治療 適切な処置を行えば軽快する
まれに悪化し入院治療が必要となる場合もある

臍瘡の原因

臍瘡の原因

– 臍瘡の原因

臍瘡は、へその緒が取れた後の傷口や、その周囲が細菌に感染することで起こる炎症性疾患です。 多くの場合、細菌が原因となりますが、その他にもいくつかの要因が考えられます。

-# 細菌感染

臍瘡の最も一般的な原因は、細菌感染です。生まれたばかりの赤ちゃんは、まだ免疫力が十分に発達していないため、細菌感染を起こしやすくなっています。細菌は、出産時や沐浴の際に、へその緒の傷口から体内に侵入することがあります。また、不衛生な環境に置かれたり、汚れた手で触ったりすることでも、感染のリスクが高まります。

-# へその緒の処理

へその緒の処理が適切に行われなかった場合も、臍瘡のリスクが高まります。へその緒が清潔に保たれていなかったり、消毒が不十分であったりすると、細菌が繁殖しやすくなってしまいます。また、へその緒が自然に脱落する前に無理に引っ張ったり、切りすぎたりすると、傷口が広がり、感染しやすくなる可能性があります。

-# その他の要因

細菌感染やへその緒の処理以外にも、臍瘡のリスクを高める要因はいくつかあります。例えば、アトピー性皮膚炎などの皮膚疾患を持っている場合や、免疫力が低下している場合は、臍瘡になりやすくなります。また、肥満児羊水過多で生まれた赤ちゃんも、臍瘡のリスクが高いと言われています。

臍瘡は、適切な処置を行えば、多くの場合、治癒する疾患です。しかし、重症化すると、敗血症などの合併症を引き起こす可能性もあるため、注意が必要です。

原因 詳細
細菌感染 出産時や沐浴時、不衛生な環境での細菌侵入
へその緒の処理 不適切な処理による細菌繁殖、傷口拡大
その他の要因 アトピー性皮膚炎などの皮膚疾患、免疫力低下、肥満、羊水過多

臍瘡の症状

臍瘡の症状

– 臍瘡の症状

-# 臍瘡のサインを見逃さないために

生まれたばかりの赤ちゃんのへそには、お母さんと赤ちゃんをつないでいた大切な管「臍帯」の名残が残っています。この部分が完全に治りきる前に細菌感染を起こしてしまうのが臍瘡です。

臍瘡は、初期にはへその周りの皮膚が赤くなる、少し腫れて見えるといった比較的軽い症状がみられます。さらに、触ると温かく感じたり、赤ちゃんが痛がって泣いたり、母乳やミルクを飲むのを嫌がることもあります。

症状が進むと、へそから黄色っぽい膿のような分泌液が出てくるようになり、鼻をつくような不快な臭いを発することもあります。

さらに重症化すると、周囲の皮膚に炎症が広がり、赤く腫れ上がったり、水ぶくれができてしまうことも。最悪の場合、皮膚の組織が壊死したり、筋肉にまで炎症が及ぶなど、生命に関わる危険性も孕んでいます。

また、発熱やぐったりするなど、全身状態が悪化する兆候も見られる場合は、速やかに医療機関を受診することが重要です。

段階 症状
初期
  • へその周りの皮膚が赤くなる
  • 少し腫れて見える
  • 触ると温かく感じる
  • 赤ちゃんが痛がって泣く
  • 母乳やミルクを飲むのを嫌がる
進行期
  • へそから黄色っぽい膿のような分泌液が出てくる
  • 鼻をつくような不快な臭いを発する
重症化
  • 周囲の皮膚に炎症が広がり、赤く腫れ上がる
  • 水ぶくれ
  • 皮膚の組織が壊死
  • 筋肉にまで炎症が及ぶ
危険信号
  • 発熱
  • ぐったりする

臍瘡の治療

臍瘡の治療

– 臍瘡の治療

臍瘡は、へその炎症が原因で起こり、その治療法は、原因や症状の重さによって異なります。症状が軽い場合は、細菌の増殖を抑える塗り薬を使用したり、清潔を保つことで改善が見込めます。しかし、症状が悪化している場合は、抗菌薬を点滴で投与する必要がある場合もあります。

さらに、患部に膿が溜まっている場合は、切開して膿を出す処置が必要となることもあります。臍瘡は、適切な処置を行えば、多くの場合改善する病気です。しかし、治療開始が遅れたり、適切な治療が行われなかったりすると、血液に細菌が入り込み全身に回る病気を引き起こすなど、重い合併症を引き起こす可能性があります。そのため、少しでも異常を感じたら、早めに医療機関を受診することが大切です。自己判断で市販薬を使用したり、放置したりすることは避けましょう。

医師は、患部の状態や症状の重さ、患者の年齢や健康状態などを考慮して、適切な治療法を選択します。治療と並行して、生活習慣の改善も重要です。栄養バランスの取れた食事を心がけ、十分な睡眠をとるようにしましょう。また、ストレスを溜め込み過ぎないように、適度な運動やリラックスできる時間を取り入れることも大切です。臍瘡は、早期発見・早期治療が大切です。日頃から、へその状態に気を配り、異常を感じたら速やかに医療機関を受診しましょう。

症状の重さ 治療法
軽い
  • 細菌の増殖を抑える塗り薬の使用
  • 清潔の保持
悪化している
  • 抗菌薬の点滴投与
  • 膿が溜まっている場合は切開して膿を出す

臍瘡の予防

臍瘡の予防

– 臍瘡の予防

臍瘡は、赤ちゃんのへその緒が取れた後に、細菌感染によって起こる炎症です。適切な予防策を講じることで、発症のリスクを減らすことができます。

まず、出産後には、助産師や医師の指導に従って、へその緒を清潔に保つことが大切です。具体的には、消毒薬を染み込ませた綿棒で、へその緒の根元を優しく拭きます。この際、周囲の皮膚を傷つけないように、注意深く行う必要があります。

沐浴後には、へその緒をよく乾かすことも重要です。湿った状態が続くと、細菌が繁殖しやすくなるため、清潔なタオルで水分を丁寧に拭き取り、自然乾燥させましょう。

また、赤ちゃんのお世話をする前には、必ず石鹸で手を洗い、清潔を心がけましょう。赤ちゃんに触れる機会が多い大人の手は、知らず知らずのうちに細菌が付着している可能性があります。こまめな手洗いは、臍瘡だけでなく、他の感染症の予防にも有効です。

赤ちゃんの様子を注意深く観察し、へその緒やその周辺に、赤み、腫れ、膿などの異常が見られた場合は、速やかに医療機関を受診しましょう。早期発見・早期治療が、臍瘡の重症化を防ぐために重要です。

臍瘡予防のポイント 具体的な方法
へその緒を清潔に保つ ・ 助産師や医師の指導に従って消毒する
・ 消毒薬を染み込ませた綿棒で、へその緒の根元を優しく拭く
・ 周囲の皮膚を傷つけないように注意する
沐浴後、へその緒をよく乾かす ・ 湿った状態が続くと細菌が繁殖しやすいため、清潔なタオルで水分を丁寧に拭き取る
・ 自然乾燥させる
大人の手洗いを徹底する ・ 赤ちゃんのお世話をする前には、必ず石鹸で手を洗う
・ こまめな手洗いは、臍瘡だけでなく、他の感染症の予防にも有効
赤ちゃんの様子を注意深く観察する ・ へその緒やその周辺に、赤み、腫れ、膿などの異常が見られた場合は、速やかに医療機関を受診する
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