補腎火:腎陽虚を改善する東洋医学の考え方
- 腎陽虚とは
-# 腎陽虚とは
東洋医学では、生命エネルギーである「気」は、人間の活動の源と考えられています。この「気」の中でも、特に重要なのが身体を温め、動かす力である「陽気」です。まるで太陽の光のように、陽気は私たちの身体を温め、内臓の働きを活発にする役割を担っています。
そして、この陽気を蓄え、全身に送り出す源と考えられているのが「腎」です。腎は、ちょうど身体の中に燃え続ける炎のように、陽気を力強く生み出し続けています。
しかし、様々な要因でこの腎の陽気が不足してしまうことがあります。すると、まるで炎の勢いが弱まっていくように、身体を温める力が衰え、様々な不調が現れます。これが「腎陽虚」と呼ばれる状態です。
腎陽虚になると、身体が冷えやすく、特に手足の先が冷たくなったり、寒がりになったりします。また、顔色が悪くなったり、むくみが出やすくなったりすることもあります。さらに、疲れやすく、気力が湧かない、腰痛、頻尿といった症状が現れることもあります。
腎陽虚は、加齢や過労、冷え、ストレスなどによって引き起こされると考えられています。