熱厥:陰の衰えと熱が招く体の危機
- 熱厥とは
熱厥(ねっけつ)は、東洋医学における病名の一つで、突然意識を失い倒れてしまう症状を指す厥証(けっしょう)の中でも、体内の水分が不足し、熱がこもった状態によって引き起こされるものを指します。
-# 熱厥の原因
東洋医学では、人体は「気・血・水」のバランスによって健康が保たれていると考えられています。このバランスが崩れると、様々な不調が現れると考えられており、熱厥は体の熱が強すぎる、または体の水分が不足している状態が続くことで、気・血・水のバランスが崩れ、引き起こされると考えられています。
例えば、激しい運動や暑さの中で長時間過ごしたり、高熱が続いたりすることで、体内の水分が失われ、体の熱を冷ますことができなくなります。また、脂っこい食事や甘いものの摂り過ぎ、過度な飲酒やストレスなども、体内に熱をため込みやすく、熱厥の原因となると考えられています。
-# 熱厥の症状
熱厥は、意識を失って倒れてしまう以外にも、以下のような症状が現れることがあります。
* 顔色が赤い
* 息が荒い
* 皮膚が熱い
* 脈が速い
* 汗が多い
* 意識がもうろうとする
* けいれん
熱厥は、放置すると命に関わることもあります。上記の症状が見られる場合は、速やかに医療機関を受診してください。