東洋医学における脱疽:その病態と治療
- 脱疽とは
-# 脱疽とは
脱疽とは、東洋医学の用語で、手足の指先などが腐敗していく病気を指します。現代医学では、血栓性血管炎などが近い病気と考えられています。
主な原因は、血の流れが悪くなることです。血液は、体中に酸素や栄養を運ぶ役割を担っていますが、血の流れが滞ると、必要な酸素や栄養が手足の先まで行き渡らなくなります。その結果、冷えや痛み、しびれといった症状が現れ、さらに悪化すると、組織が壊死し、黒く変色する壊疽を引き起こします。
初期症状は、冷えや痺れ、軽い痛みなどで、それほど強い自覚症状がない場合もあります。しかし、進行すると激痛が走り、歩行も困難になります。最終的には、壊疽を起こした部分を切断せざるを得ないケースもあるため、早期発見と適切な治療が非常に重要です。
東洋医学では、体質や生活習慣、環境などが複雑に関係して発症すると考えられています。そのため、一人ひとりの状態に合わせて、漢方薬や鍼灸治療などを組み合わせ、血行を改善し、体の冷えを取り除く治療を行います。また、症状の進行を抑え、健康な状態を保つための養生指導も行います。