漢方の診察 東洋医学における「硬満」とは
- 「硬満」の意味東洋医学では、五感を研ぎ澄ませ、患者さんの状態を総合的に判断する診察を行います。その中でも、身体に直接触れて診断する「触診」は、重要な診察方法の一つです。この触診において、「硬満」は重要な概念となります。「硬満」とは、読んで字のごとく「硬く」「満ちている」状態を指します。 単なる筋肉の硬さとは異なり、触れた際に弾力がない、奥に詰まったような硬さを感じます。 患者さん自身も、その部分に圧迫感や張り詰めたような感覚を訴えます。東洋医学では、この「硬満」は、体内の「気・血・水(き・けつ・すい)」のバランスが崩れ、流れが滞っている状態だと考えられています。「気」とは、生命エネルギーそのものを指し、「血」は血液を、「水」は血液以外の体液を指します。これら「気・血・水」は、互いに影響し合いながら、体中をくまなく巡り、身体の機能を維持しています。しかし、冷えやストレス、不規則な生活習慣などによって「気・血・水」の流れが滞ると、「硬満」が生じると考えられています。「硬満」は、体の様々な場所に現れ、その部位や状態によって、原因や病気のサインが異なります。そのため、東洋医学では、「硬満」を重要な診察ポイントとして捉え、治療に役立てています。
