情緒不安定

漢方の治療

東洋医学における疏肝和胃

- 疏肝和胃とは-# 疏肝和胃とは「疏肝和胃」は、東洋医学において、心身の健康を保つ上で重要な考え方である「臓腑弁証」に基づいた治療法の一つです。臓腑弁証とは、体内の各器官を単独でとらえるのではなく、相互に影響し合う関係性の中で診断していくという考え方です。この治療法が対象とする「肝」と「胃」は、互いに深く関係し合っています。 「肝」は全身の「気」の流れを調整する働きを担い、精神活動や自律神経のバランスにも深く関わっています。一方、「胃」は食べ物を受け入れて消化する働きを担い、栄養を体に行き渡らせる重要な役割を担っています。ストレスや不規則な生活習慣、感情の乱れなどによって、肝の働きが低下すると、気の巡りが滞り、様々な不調が現れます。この状態を「肝気鬱結(かんきうっけつ)」と言います。肝気鬱結は、胃の働きにも悪影響を及ぼし、食欲不振や消化不良、胃もたれ、便秘などを引き起こします。また、精神面では、イライラしやすくなったり、抑うつ状態に陥りやすくなったりします。疏肝和胃は、滞った肝の気をスムーズに巡らせ、胃の働きを正常に戻すことを目指します。具体的には、漢方薬の処方、鍼灸治療、ツボ押し、食事療法、運動療法など、様々な方法を組み合わせて、心身のバランスを整えていきます。
漢方の診察

東洋医学が解説する『煩躁』とその対処法

- 『煩躁』とは何か日常生活で誰もが経験する「イライラ」。家事や仕事の最中、人間関係の中で、ふとした瞬間に感じるこの感情の高ぶり。このような状態は、東洋医学では「煩躁(はんそう)」と呼ばれます。西洋医学では、怒りや不安といった感情の一つとして捉えられることが多い「イライラ」ですが、東洋医学では、心身のバランスが崩れた状態を示すサインとして捉えられます。つまり、「煩躁」は、体からの重要なメッセージと言えるでしょう。東洋医学では、心と身体は密接に繋がっているとされています。そのため、身体に不調があると心に影響が出たり、逆に心が不安定になると身体に症状が現れたりすることがあります。「煩躁」も同様に、睡眠不足や過労、ストレス、不規則な生活習慣、栄養の偏りなど、様々な要因が重なって引き起こされると考えられています。「煩躁」は、決して我慢したり、抑え込もうとしたりするべきものではありません。 その背後に潜む真の原因を探り、生活習慣の改善や食事療法、必要であれば漢方薬などを用いるなど、心身のバランスを整えることが重要です。単なる一時的な感情の変化として片付けるのではなく、「煩躁」というサインに耳を傾け、自分自身の心と身体と向き合うことが大切です。