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知っておきたい体の異常:疝について

疝とは、体の内部にある臓器や組織が、本来あるべき位置から飛び出してきてしまう症状を指します。人の体は、筋肉や組織の壁によって様々な臓器が正しい位置に収まるようにできています。しかし、この壁が何らかの原因で弱くなってしまうと、その部分から臓器が押し出されるように飛び出してしまい、皮膚の下にポコッと膨らみが生じることがあります。これが疝と呼ばれる状態です。疝は、お腹にできることが多く、特に太ももの付け根にある「鼠径部」という部分にできやすい傾向があります。鼠径部は、足の血管や神経が通る通路であると同時に、お腹と足の筋肉の境目でもあり、構造的に弱い部分であるため、疝が発生しやすくなっています。また、おへその周りにも疝はできやすく、これは「臍ヘルニア」とも呼ばれます。おへそは、胎児期に母親から栄養や酸素を受け取るための血管である「臍帯」という管が通っていた跡であり、他の部位に比べて組織が薄くなっているため、疝が起こりやすいのです。疝は、自然に治ることはほとんどなく、手術によって飛び出した臓器を元の位置に戻し、弱くなった筋肉の壁を補強する必要があります。放置すると、飛び出した臓器が締め付けられて血流が悪くなったり、腸閉塞などの深刻な合併症を引き起こす可能性もあるため、早期の治療が重要です。
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東洋医学から見る「疝」の世界

- 「疝」とは何か?「疝」とは、東洋医学において、主に下腹部や陰嚢に痛みを感じたり、目で見てわかる腫れが現れたりする状態を指します。西洋医学でいう「ヘルニア」と共通する部分もありますが、東洋医学では体の表面的な症状だけでなく、体の内部の状態や、その人の体質、生活習慣などを総合的に判断して「疝」と捉えます。そのため、西洋医学の検査で異常が見つからない場合でも、「疝」と診断されることがあります。東洋医学では、「気」「血」「水」のバランスが崩れることで体に不調が現れると考えます。「疝」もこの考え方に基づき、主に「気」の巡りが滞ることによって起こるとされています。「気」の滞りは、過労やストレス、冷たい食べ物や飲み物の摂り過ぎ、老化などが原因で起こると考えられています。「疝」の症状は、痛みや腫れ以外にも、腹部が張る、引っ張られるような感覚がある、便秘や下痢を繰り返すなど、さまざまです。また、症状の現れ方や程度も人によって大きく異なります。東洋医学では、「疝」の治療には、「気」の巡りを改善し、体のバランスを整えることを目的とした漢方薬の処方が一般的です。また、鍼灸治療やあん摩マッサージ指圧治療なども効果があるとされています。さらに、日常生活では、バランスの取れた食事を心がけ、適度な運動を行い、十分な睡眠をとることが大切です。