清陽不升証:めまいと冷えの東洋医学的理解
- 清陽不升証とは
-# 清陽不升証とは
東洋医学では、健康な状態を保つためには、体の中で「気」と呼ばれる生命エネルギーが滞りなく巡っていることが重要だと考えられています。この「気」の中でも、「清陽」は特に重要な働きを担っており、頭や上半身を温めたり、臓腑の働きを活発にしたり、意識や精神活動を支えたりしています。
「清陽不升証」とは、この清陽が体の上部にうまく昇らず、不足した状態を指します。まるで太陽の光が遮られ、地上が冷え込むように、清陽が不足すると、様々な不調が現れます。
具体的には、めまい、ふらつき、頭重感、顔面蒼白、冷え、倦怠感、無気力、抑うつ気分、食欲不振、下痢といった症状が現れやすくなります。
清陽不升証は、過労や睡眠不足、冷え、ストレス、加齢、慢性疾患などが原因で起こると考えられており、これらの要因を取り除くことが重要です。
東洋医学では、鍼灸治療や漢方薬を用いることで、清陽の働きを高め、症状の改善を図ります。また、普段の生活習慣を見直し、バランスの取れた食事、適度な運動、十分な睡眠を心がけることも大切です。