経絡の乱れ:経隧失職とは?

経絡の乱れ:経隧失職とは?

東洋医学を知りたい

先生、『經隧失職』って、どういう意味ですか?

東洋医学研究家

そうだね。『經隧』は、体の中を流れるエネルギーの通り道のことだよ。そして『失職』は、その通り道が詰まったり、流れが悪くなったりすることを指すんだ。

東洋医学を知りたい

エネルギーの通り道が詰まるんですか?

東洋医学研究家

そう。東洋医学では、体には『気』と『血』が流れていると考えられていて、それが滞りなく流れることが健康の秘訣だとされているんだ。そして、『經隧失職』が起こると、体に様々な不調が現れると考えられているんだよ。

經隧失職とは。

東洋医学の言葉である『経隧失職』は、身体に張り巡らされた経絡において、気や血の流れが悪くなることで起こる病気の兆候のことを指します。

経絡と健康

経絡と健康

– 経絡と健康

東洋医学では、健康とは単に病気がない状態ではなく、心身ともにバランスが取れ、生命エネルギーである「気」が体内を円滑に巡っている状態だと捉えます。そして、その「気」の通り道となるのが「経絡」です。

体中に張り巡らされた経絡は、体内の奥深くにある臓腑と、体の表面を繋ぐ重要な役割を担っています。体表と内臓を結ぶことで、気血を全身に巡らせ、体の各組織に栄養を届けるとともに、老廃物を排出する働きを助けます。

主要な経絡は12本あり、それぞれが特定の臓腑と対応しています。例えば、肺経、大腸経、胃経、脾経、心経、小腸経、膀胱経、腎経、心包経、三焦経、胆経、肝経などがあります。これらの経絡は、それぞれが担当する臓腑の機能と密接に関係しており、経絡の気血の流れが滞ると、対応する臓腑の働きが弱まり、様々な不調が現れると考えられています。

東洋医学では、この経絡の考え方を基に、ツボ療法や鍼灸治療などを行います。ツボは経絡上にある特定の場所で、ツボを刺激することで、気血の流れを調整し、臓腑の働きを活性化させます。

このように、経絡は東洋医学において非常に重要な概念であり、健康を維持するためには、経絡の気血の流れをスムーズにすることが大切です。バランスの取れた食事、適度な運動、十分な休息などを心掛けることで、経絡の働きを高め、心身の健康を保つことができます。

東洋医学における健康 経絡の役割 経絡と臓腑の関係 経絡の治療への応用
心身とものバランスが取れ、生命エネルギーである「気」が体内を円滑に巡っている状態 体内の奥深くにある臓腑と体の表面を繋ぎ、気血を全身に巡らせ、体の各組織に栄養を届け、老廃物を排出する。 12本の主要な経絡はそれぞれ特定の臓腑と対応しており、経絡の気血の流れが滞ると、対応する臓腑の働きが弱まり、不調が現れる。 ツボ療法や鍼灸治療で経絡上のツボを刺激することで、気血の流れを調整し、臓腑の働きを活性化させる。

経隧失職とは

経隧失職とは

– 経隧失職とは

-# 経隧失職とは

私たちの体には、生命エネルギーである「気」と「血」が流れる道筋である「経絡(けいらく)」が網の目のように張り巡らされています。この経絡を通じて、全身に「気」と「血」がスムーズに行き渡ることで、健康が保たれていると考えられています。

しかし、様々な要因によってこの経絡における「気」と「血」の流れが滞ってしまうことがあります。この状態を東洋医学では「経隧失職(けいらくしっしょく)」と呼びます。これは例えるならば、車が行き交う道路で渋滞が発生しているような状態です。車がスムーズに流れなくなってしまうように、体内のエネルギー循環も悪くなってしまいます。

この「経隧失職」の状態が長く続くと、体に様々な不調が現れると考えられています。具体的には、肩こりや腰痛、冷え性、便秘、自律神経の乱れなど、多岐にわたる症状が現れる可能性があります。

「経隧失職」を引き起こす要因は、生活習慣の乱れやストレス、過労、冷えなど様々です。日頃から、バランスの取れた食事、適度な運動、十分な睡眠を心がけ、ストレスを溜め込まない生活を送り、「気」と「血」の流れをスムーズに保つことが大切です。

項目 説明
経絡とは 生命エネルギーである「気」と「血」が流れる道筋
経隧失職とは 様々な要因で経絡における「気」と「血」の流れが滞る状態
経隧失職の状態 道路の渋滞のように、体内のエネルギー循環が悪くなる
経隧失職の影響 肩こり、腰痛、冷え性、便秘、自律神経の乱れなど、様々な不調
経隧失職の原因 生活習慣の乱れ、ストレス、過労、冷えなど
予防策 バランスの取れた食事、適度な運動、十分な睡眠、ストレスを溜めない生活

経隧失職の原因

経隧失職の原因

手首の親指側に存在する狭いトンネル(手根管)を神経や血管が通る際、周囲の組織(主に手根靱帯)によって神経が圧迫されることで、手首の痛みやしびれが生じる病気を「手根管症候群」と言います。

その原因は多岐に渡り、主に体の冷え、偏った食事、運動不足、精神的なストレス、睡眠時間の不足、加齢などが考えられます

現代社会においては、長時間のパソコン作業やスマートフォン操作による姿勢の悪化、冷房の効きすぎた室内環境なども、体の巡りを悪くする要因となります。

東洋医学では、これらの要因によって体内の気や血の流れが滞り、手首周辺の組織に栄養や酸素が行き渡らなくなることで、手根管症候群が引き起こされると考えられています

特に、冷えは体の巡りを悪くするだけでなく、筋肉や組織を硬くしてしまうため、神経の圧迫を悪化させる可能性があります。

また、食生活の乱れや運動不足は、体の代謝機能を低下させ、気や血の巡りを悪くする原因となります。

ストレスや睡眠不足は、自律神経のバランスを崩し、体の緊張状態を招き、手根管症候群の症状を悪化させることがあります。

カテゴリー 手根管症候群の原因
現代医学 手根管(手首の親指側にある狭いトンネル)を神経や血管が通る際、周囲の組織(主に手根靱帯)によって神経が圧迫されることで、手首の痛みやしびれが生じる
東洋医学 体内の気や血の流れが滞り、手首周辺の組織に栄養や酸素が行き渡らなくなる
原因 体の冷え
偏った食事
運動不足
精神的なストレス
睡眠時間の不足
加齢

経隧失職の症状

経隧失職の症状

– 経隧失職の症状

-# 経隧失職の症状

経隧失職とは、東洋医学において、生命エネルギーである「気」の通り道である経絡において、気血の流れが滞ってしまう状態を指します。この状態になると、単なる気血の流れの滞りだけでなく、関連する臓腑の働きにも影響を及ぼし、様々な不調が現れます。

例えば、食べ物の消化吸収を司る胃腸の経絡に経隧失職が起こると、食欲が湧かない、食事をしても消化不良を起こしやすくなる、便通が滞るなどの症状が現れます。また、精神活動の中心である心の経絡に経隧失職が起こると、些細なことでイライラしやすくなったり、漠然とした不安感に悩まされたり、夜になっても寝付けないといった不眠の症状に悩まされることもあります。

その他にも、経隧失職は、頭痛、肩や首のこり、腰の痛み、身体の冷え、生理周期の乱れなど、様々な不調の原因となりえます。これらの症状は、西洋医学的な検査では異常が見つからない場合でも、東洋医学的には経隧失職が原因であると捉え、根本的な改善を目指した治療が行われます。

経絡と関係する臓腑 症状
胃腸 食欲不振, 消化不良, 便通異常
イライラしやすくなる, 不安感, 不眠
その他 頭痛, 肩や首のこり, 腰痛, 冷え性, 生理不順
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