女性の悩みを和らげる「暖宮」
- 暖宮とは
「暖宮」とは、東洋医学、特に中医学に基づいた治療法の一つで、その名の通り「子宮を温めること」を目的としています。 冷えやすい体質の方や、生理痛、生理不順、妊娠しにくいなど、婦人科系のトラブルを抱えている方に多く用いられています。
東洋医学では、体が冷えると、気や血の流れが滞ると考えられています。これは「冷えは万病のもと」と言われる所以でもあります。特に、子宮は赤ちゃんを育む大切な臓器であるため、子宮が冷えると、生理痛や生理不順、不妊症などを引き起こしやすくなると考えられています。
暖宮では、主に、よもぎ蒸し、鍼灸、温罨法(おんあんぽう)などの方法で子宮を温めます。よもぎ蒸しは、よもぎを煎じた蒸気を下半身に浴びることで、体を芯から温めます。鍼灸は、身体の特定のツボに鍼を打ったり、お灸を据えることで、気や血の流れを促し、子宮を温めます。温罨法は、お腹や腰に温めたタオルやカイロなどを当てて、直接子宮を温めます。
暖宮の効果を高めるためには、日常生活の中で体を冷やさないように心がけることも大切です。例えば、冷たい飲み物や食べ物を控えたり、体を締め付けるような服装を避けたり、適度な運動を心がけましょう。また、生姜やネギ、ニラなど、体を温める効果のある食材を積極的に摂ることもおすすめです。
ただし、子宮に炎症がある場合や妊娠中などは、暖宮が適さない場合があります。心配な方は、事前に医師や鍼灸師に相談するようにしましょう。