噯気

漢方の診察

胃腸の滞り:その症状と東洋医学的理解

- はじめに東洋医学では、臓腑と呼ばれる体の各器官は、ただ物質として存在するのではなく、「気」「血」「水」といった目に見えないエネルギーが絶えず循環することで、その働きを維持していると考えられています。とりわけ、「気」は生命活動の根源となるエネルギーであり、全身をくまなく巡り、成長や発育、体温調節、精神活動など、あらゆる生命現象に関与しています。この「気」の通り道となるのが「経絡」と呼ばれるネットワークです。経絡は、体の中をくまなく走り、臓腑と密接に関係しながら、体全体の調和を保つ役割を担っています。しかし、様々な原因によって、この「気」の流れが滞ってしまうことがあります。東洋医学では、これを「気滞」と呼び、様々な不調の根本原因の一つとして捉えています。特に、胃腸は「気」を生み出す重要な器官であると同時に、ストレスの影響を受けやすい器官でもあります。そのため、精神的なストレスや不規則な生活、冷たい食べ物などによって、胃腸の「気」が滞りやすく、「胃腸気滞」と呼ばれる状態に陥りやすくなります。
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東洋医学における気逆とは?

{東洋医学では、生命エネルギーである「気」が体内をスムーズに巡っている状態が健康であると考えられています。この「気」の流れが滞ったり、逆流したりすることを「気逆」と呼びます。気逆は、本来、体の上部から下部へ流れるべき「気」が、何らかの原因で逆流し、様々な不調を引き起こす状態を指します。例えば、食べたものが胃から食道に逆流する「逆流性食 oesophagus disease 」や、ストレスなどで呼吸が浅く、速くなってしまう「過呼吸症候群」、咳が止まらなくなる「咳嗽」、吐き気を催す「嘔吐」などは、気逆が関係していると考えられています。気逆の原因は、過労やストレス、睡眠不足、暴飲暴食、冷えなど、様々です。また、体質的に気逆を起こしやすい人もいます。東洋医学では、気逆の治療には、「気」の流れを整え、逆流を止める漢方薬の処方や、鍼灸治療、マッサージ、呼吸法、食事療法などが用いられます。日頃から、十分な睡眠、バランスの取れた食事、適度な運動、ストレスを溜めないように心がけることで、気逆の予防に繋がります。