痰蒙心包

漢方の診察

東洋医学における「痰蒙心包」:その謎に迫る

- 心の orifices を覆い隠す痰東洋医学では、心臓は単なる血液を循環させる器官ではなく、思考や感情、意識など、人間としての精神活動を司る重要な役割を担うと考えられています。この「心」の働きを円滑に行うために重要な役割を担っているのが、「心包」という概念です。心包は、心臓を包む袋のようなものではなく、心臓を外界からの邪気やストレスから守る、いわば心のバリアのような役割を担っています。心包が正常に機能することで、心は穏やかに、そして力強くその役割を果たすことができます。しかし、心包に「痰」と呼ばれる病理産物が生じると、問題が生じます。東洋医学における「痰」は、単に呼吸器系に溜まる粘液だけでなく、体内の水分の代謝異常によって生じる、あらゆる粘っこい病理産物の総称です。この痰が心包に影響を及ぼすことで、心の orifices を覆い隠してしまう状態を、「痰蒙心包」と呼びます。心の orifices とは、心が外界と繋がる窓口のようなもので、ここが痰によって塞がれてしまうと、心の働きが鈍り、様々な症状が現れます。具体的には、思考力の低下や物忘れ、感情の不安定、不眠、動悸、めまいなどが挙げられます。まるで心が霧で覆われたように、明瞭さを失い、本来の力を発揮できなくなってしまうのです。