その他 東洋医学における「神不守舍」
- 「神不守舍」とは「神不守舍」とは、東洋医学における重要な概念の一つで、心の働きや精神活動を司る「神」が、本来留まるべき場所である「舍」(心)から離れてしまっている状態を指します。これは、現代医学でいう精神疾患とは異なる概念ですが、精神的な不安定さや意識障害、幻覚、異常行動など、様々な精神症状を包括的に表す言葉として用いられます。東洋医学では、心は単なる臓器ではなく、思考や感情、意識、生命活動の中枢と考えられています。そして、この心の働きを支えているのが「神」です。「神」は、意識の明瞭さ、思考力、判断力、記憶力など、人間らしい精神活動を維持する上で欠かせないものです。「神不守舍」の状態に陥ると、この「神」が乱れるため、様々な精神症状が現れます。例えば、落ち着きがなくそわそわしたり、集中力が低下したり、物忘れがひどくなったりすることがあります。また、現実と非現実の区別がつかなくなったり、幻覚を見たり、妄想を抱いたりすることもあります。さらに、意味不明な言動を繰り返したり、周囲とのコミュニケーションがうまく取れなくなったりするなど、日常生活に支障をきたすこともあります。「神不守舍」の原因は、過労やストレス、ショック、栄養不足、老化など、心身に負担をかける様々な要因が考えられます。東洋医学では、これらの要因によって心身のバランスが崩れ、「気」・「血」・「水」の巡りが滞ることが、「神」を乱し、「神不守舍」の状態を引き起こすと考えられています。
