内臓 東洋医学における「肝虛」:その意味と影響
- 「肝虚」とは東洋医学では、人間は自然の一部であり、目には見えない「気・血・津液」といったエネルギーが体の中をくまなく巡り、生命を維持していると考えられています。このエネルギーの流れが滞ったり、不足したりすると、体に様々な不調が現れると考えられており、これを「虚」と呼びます。「肝虚」とは、五臓六腑のひとつである「肝」の働きが弱っている状態を指します。肝は、東洋医学では「気」の疏泄(そせつ)をつかさどる臓器と考えられています。「疏泄」とは、気の流れをスムーズにする、精神状態を安定させる、血の巡りを調整するといった重要な役割を担っています。肝虚は、「気」「血」「陰」「陽」のいずれの不足によっても引き起こされると考えられており、その症状は多岐に渡ります。例えば、「気虚」が原因であれば、疲れやすい、だるい、食欲不振といった症状が現れます。「血虚」が原因であれば、顔色が悪い、めまい、爪が割れやすいといった症状が現れます。「陰虚」が原因であれば、のぼせ、ほてり、寝汗、不眠といった症状が現れます。「陽虚」が原因であれば、冷え性、下痢、むくみといった症状が現れます。このように、肝虚は様々な症状を引き起こす可能性があり、その原因や症状に合わせて、漢方薬の処方や鍼灸治療など、適切な治療法が選択されます。
