漢方の治療 腎の炎を鎮める! 清腎火のススメ
{東洋医学では、生命エネルギーである「気」が不足したり、バランスを崩したりすることで、様々な不調が現れると考えられています。その中で、「腎」は生命エネルギーの根源と考えられており、成長や発育、生殖など、生命活動の土台となる機能を担っています。腎は、いわば私たちの体全体のエネルギーを蓄え、温める役割を担っているのです。この腎の働きが弱まることを「腎虚」と言います。腎虚には大きく分けて、「腎陽虚」と「腎陰虚」の二つがあります。腎陽虚は腎の温める力が衰えた状態、腎陰虚は腎の潤す力が衰えた状態を指します。「腎虚火」は、このうちの「腎陰虚」から派生する症状です。腎陰とは、腎に蓄えられている陰液と呼ばれる潤い成分のこと。陰液は、体内の水分や栄養を巡らせ、熱を冷ます働きをしています。しかし、過労やストレス、睡眠不足、不摂生などが原因で腎陰が不足すると、体内の水分バランスが崩れ、熱がこもってしまいます。これが「虚火」と呼ばれる状態で、あたかも空焚きになった鍋のように、体の中から熱が燃え上がるような状態です。腎虚火の代表的な症状としては、のぼせや顔面紅潮、耳鳴り、めまい、不眠、動悸、便秘などがあります。また、喉の渇きや口内炎、手足のほてり、イライラしやすくなるなどの症状が現れることもあります。
