漢方の診察 陰水の成り立ちと特徴
- 陰水とは何か-# 陰水とは何か「陰水」とは、東洋医学において、体内の水分バランスが崩れ、余分な水分が溜まってしまうことで起こるむくみのことを指します。西洋医学でいう「水腫」の一種にあたり、単に水分量が増加した状態とは区別されます。東洋医学では、人間の生命活動の根源である「気」の働きが弱まることで、陰水は引き起こされると考えられています。特に、消化吸収を担い「気」を生み出す「脾」と、体内の水分の代謝を調節する「腎」という二つの臓器の機能低下が大きく影響します。「脾」は、食べ物から栄養を吸収し、「気」を作り出す働きを担っています。この働きを「運化作用」と呼びますが、脾の働きが弱まると、この運化作用が滞り、体内に余分な水分が溜まりやすくなります。また、「腎」は、体内の水分の排泄と保持を調節する働きである「水液代謝」を担っています。腎の働きが低下すると、この水液代謝がうまくいかなくなり、水分が体内に滞ってしまうのです。このように、陰水は、単なる水分の過剰ではなく、脾や腎といった臓腑の機能低下、すなわち「気」の虚弱が根本原因と考えられています。そのため、東洋医学では、陰水を改善するには、脾や腎の働きを高め、「気」の巡りを良くすることが重要だと考えられています。
