視界をクリアに!退目翳の治療法
東洋医学を知りたい
先生、『退目翳』ってどんな治療法ですか?
東洋医学研究家
『退目翳』は、読んで字のごとく、目の『翳(かげ)』を取り除く治療法だよ。視界を遮っているものを取り除き、視力を良くするんだね。
東洋医学を知りたい
視界を遮っているもの、というと具体的にはどんなものですか?
東洋医学研究家
例えば、目の表面にある黒目の一番外側にある透明な膜、『角膜』が白く濁ってしまう病気の治療に用いられることがあるね。
退目翳とは。
「退目翳」は東洋医学で使われる言葉で、目の曇りを取って視界をよくする治療法のことです。特に、目の表面にある透明な部分(角膜)が白く濁ってしまった場合の治療に用いられます。
視界の曇りを取り除く
– 視界の曇りを取り除く
-# 視界の曇りを取り除く
目は心の窓と言われるように、澄み切った視界は、私たちが日々を過ごす上で欠かせないものです。しかし、視界が曇ってしまうと、世界はぼんやりと霞んでしまい、日常生活にも支障をきたすことがあります。視界の曇りの原因は様々ですが、その一つに、眼球の表面を覆う透明な膜である角膜の白濁が挙げられます。
角膜は、カメラのレンズのように、外界の光を取り込み、眼球内部に届ける役割を担っています。この角膜が白濁すると、光が正しく通過することができなくなり、視界が曇ってしまいます。 まるで、透明なガラスに白い布がかかったように、視界全体がぼんやりと霞んで見えるようになり、はっきりとした形を認識することが難しくなります。さらに、物が二重に見えたり、光が乱反射して眩しく感じたりするなど、様々な症状が現れることもあります。
角膜の白濁の原因は、加齢、遺伝、目の炎症、外傷など多岐にわたります。加齢による白濁は、歳を重ねるにつれて角膜の透明度が徐々に失われていくもので、多くの人が経験する症状です。一方、遺伝や外傷が原因となる白濁は、比較的若い世代でも発症する可能性があります。また、目の炎症が原因で角膜が白濁することもあります。
視界の曇りを改善するためには、その原因を突き止め、適切な治療を行うことが重要です。自己判断で市販の目薬を使用したり、民間療法を試したりすることは大変危険です。必ず眼科を受診し、医師の診断のもと、適切な治療を受けてください。
原因 | 症状 |
---|---|
角膜の白濁 | 視界の曇り、ぼやけ、物が二重に見える、光が眩しく感じる |
加齢 | 角膜の透明度が徐々に失われる |
遺伝 | 比較的若い世代でも発症する可能性 |
目の炎症 | 角膜の白濁を引き起こす可能性 |
外傷 | 角膜の白濁を引き起こす可能性 |
退目翳とは?
– 退目翳とは?
-# 退目翳とは?
瞳孔の前にある透明な組織である角膜が、白く濁ってしまう病気を、西洋医学では角膜白斑、東洋医学では「退目翳」と呼びます。視界がかすんだり、視力が低下したりするなど、日常生活に支障をきたすこともあります。
東洋医学では、この退目翳は、主に「肝」「脾」「腎」の働きが衰えることで発症すると考えられています。
* 「肝」は、血液を貯蔵し、全身に栄養を運ぶ働きを担っており、目の機能とも深く関わっています。「肝」の働きが弱まると、目に十分な栄養が行き渡らず、退目翳を引き起こすと考えられています。
* 「脾」は、飲食物から栄養を吸収し、全身に送る働きを担っています。「脾」が弱ると、栄養がうまく吸収されず、目の機能も低下し、退目翳を引き起こしやすくなると考えられています。
* 「腎」は、成長や発育を促し、生命エネルギーを貯蔵する働きを担っています。加齢やストレスなどにより「腎」の働きが衰えると、目の機能も低下し、退目翳を引き起こしやすくなると考えられています。
退目翳の治療は、視界を回復させるだけでなく、眼の健康を保つ上でも非常に重要です。東洋医学では、鍼灸治療や漢方薬を用いることで、「肝」「脾」「腎」の働きを活性化し、身体全体のバランスを整えながら、退目翳の改善を目指します。もし、視界に違和感を感じたら、早めに専門医に相談することをお勧めします。
臓器 | 役割 | 退目翳との関係 |
---|---|---|
肝 | 血液を貯蔵し、全身に栄養を運ぶ。目の機能と深く関わる。 | 働きが弱まると、目に十分な栄養が行き渡らず、退目翳を引き起こす。 |
脾 | 飲食物から栄養を吸収し、全身に送る。 | 働きが弱ると、栄養がうまく吸収されず、目の機能が低下し、退目翳を引き起こしやすくなる。 |
腎 | 成長や発育を促し、生命エネルギーを貯蔵する。 | 加齢やストレスなどにより働きが衰えると、目の機能も低下し、退目翳を引き起こしやすくなる。 |
治療法の例
– 治療法の例
退翳(白内障)の治療法は、その症状の軽重や、患者様の体質によって様々です。ここでは、代表的な治療法である鍼灸治療と漢方薬について詳しく説明いたします。
-# 鍼治療
鍼治療では、髪の毛よりも細い鍼を身体の特定の場所に刺すことで、気の流れを整え、自然治癒力を高めます。退翳の治療においては、目の周りのツボを刺激することで、眼球やその周辺組織への血流を改善し、濁った角膜を徐々に透明にしていきます。また、鍼治療には、眼精疲労を軽減する効果も期待できます。
-# 漢方薬
漢方薬は、自然の生薬を組み合わせることで、身体全体のバランスを整え、根本から症状を改善するという考えに基づいています。退翳の原因となる体質は人それぞれ異なるため、漢方薬は患者様の体質に合わせて carefully に処方されます。体質を改善することで、眼の機能を高め、視力低下の改善を目指します。
これらの治療法は、それぞれ単独で行われることもありますが、鍼灸と漢方薬を併用することで、より高い効果が期待できます。鍼灸治療で血流を改善し、漢方薬で身体の内側から眼の機能を改善することで、相乗効果が生まれます。
治療法 | 説明 | 効果 |
---|---|---|
鍼治療 | 髪の毛よりも細い鍼を身体の特定の場所に刺す。 |
|
漢方薬 | 自然の生薬を組み合わせることで、身体全体のバランスを整え、根本から症状を改善する。患者様の体質に合わせて処方される。 | 体質を改善することで、眼の機能を高め、視力低下の改善を目指す。 |
鍼灸治療と漢方薬の併用 | 鍼灸治療と漢方薬を併用する。 |
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日常生活での注意点
– 日常生活での注意点
眼の疾患である退目翳の治療を進める一方で、普段の生活においても眼の健康に気を配ることが大切です。眼への負担を減らし、健康な状態を保つために、以下の点に注意しましょう。
-# 長時間作業に潜む危険
現代社会において、パソコンやスマートフォンは仕事やコミュニケーションに欠かせない道具となっています。しかし、これらの画面を長時間見続けることは、眼に大きな負担をかけることになります。集中して作業をしていると、つい休憩を忘れてしまいがちですが、1時間ごとに5分程度の休憩を挟むように心がけましょう。休憩中は、遠くの景色を眺めたり、目を閉じたりして、眼を休ませることが大切です。
-# 食事は眼の栄養源
バランスの取れた食事は、眼の健康にも繋がります。特に、ビタミンAやルテインは、眼の機能を維持するために重要な栄養素です。ビタミンAは、レバーや緑黄色野菜に多く含まれています。ルテインは、ほうれん草やブロッコリーなどの緑黄色野菜に多く含まれています。これらの食品を積極的に食事に取り入れるようにしましょう。
-# 質の高い睡眠で眼を回復
睡眠は、眼の疲労回復に欠かせません。睡眠不足は、眼の充血や乾燥、視力低下の原因となります。質の高い睡眠を十分に取るように心がけましょう。寝る前にスマートフォンやパソコンの画面を見ることは、睡眠の質を低下させる可能性がありますので、控えるようにしましょう。
項目 | 注意点 |
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長時間作業 |
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食事 |
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睡眠 |
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早期発見と適切な治療
– 早期発見と適切な治療
目の奥に薄い膜がかかったように感じる、かすんで見えるなど、視界に異常を感じたら、それは「退目翳」のサインかもしれません。 退目翳は、放置すると視力低下や視野狭窄を引き起こす可能性のある病気ですが、早期に発見し、適切な治療を行えば、視力回復の可能性は高まります。
少しでも気になる症状があれば、自己判断は禁物です。市販の目薬を使ったり、民間療法に頼ったりするのではなく、速やかに眼科を受診しましょう。眼科では、専門医が専用の機器を用いて目の状態を詳しく検査し、適切な診断を行います。
退目翳と診断された場合、その症状や進行度合いによって、点眼薬による治療や手術など、様々な治療法が検討されます。自己判断で治療を中断したり、別の方法を試したりすることは、症状を悪化させる恐れがあります。
健康な視界を守るためには、専門家の指導の下、適切な治療を継続することが何よりも大切です。日頃から目の健康に気を配り、定期的な検査を心がけましょう。
退目翳とは | 初期症状 | 治療法 |
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放置すると視力低下や視野狭窄の可能性がある病気 | ・目の奥に薄い膜がかかったように感じる ・かすんで見える |
・点眼薬による治療 ・手術 |