東洋医学が考える「項背拘急」

東洋医学が考える「項背拘急」

東洋医学を知りたい

先生、「項背拘急」ってどんな意味ですか?漢字から何となく、首や背中が関係してそうだとは思うんですけど…。

東洋医学研究家

その通り!よく気が付きましたね。「項背拘急」は、東洋医学の用語で、首筋と背中の筋肉がこわばって突っ張る症状を指します。例えば、風邪を引いた時に感じる、首や肩のこわばりや痛みが「項背拘急」です。

東洋医学を知りたい

なるほど!風邪以外だと、どんな時に起こるんですか?

東洋医学研究家

そうですね。風邪以外にも、姿勢が悪かったり、長時間同じ姿勢でいたりするときにも起こります。 デスクワークが多い現代人によく見られる症状と言えるかもしれませんね。

項背拘急とは。

東洋医学の言葉である『項背拘急』は、首の後ろや背中側の筋肉が縮まったり硬くなったりしている状態を指します。

項背拘急とは

項背拘急とは

– 項背拘急とは

-# 項背拘急とは

項背拘急とは、読んで字のごとく、首筋から背中にかけて張りが生じ、筋肉が硬くなってしまう状態を指します。一般的には、肩や首のこりが悪化し、慢性化した状態と考えられています。症状は人によって異なり、長年かけて徐々に硬くなっていく場合もあれば、ある日突然、激しい痛みに襲われる場合もあります。

西洋医学では、主にデスクワークや長時間スマホ、猫背などの悪い姿勢、運動不足、冷え、ストレスなどが原因で、筋肉が緊張し、血行不良が引き起こされることで発症すると考えられています。

一方、東洋医学では、項背拘急は、身体全体のバランスの乱れや、気血水の巡りの滞りが原因となって起こると考えます。気血水とは、生命エネルギーである「気」、血液の「血」、そして血液以外の体液である「水」のことで、これらが滞りなく身体を巡ることで、健康は保たれると考えられています。

つまり、東洋医学では、項背拘急は単なる筋肉の硬直として捉えるのではなく、身体からのサインとして捉え、その根本原因を探ることが重要視されます。

項目 西洋医学の見解 東洋医学の見解
概要 首筋から背中にかけて張りが生じ、筋肉が硬くなった状態 首筋から背中にかけて張りが生じ、筋肉が硬くなった状態
状態 肩や首こりの悪化、慢性化した状態
原因 ・デスクワークや長時間スマホ、猫背などの悪い姿勢

・運動不足

・冷え

・ストレス
-> 筋肉の緊張、血行不良
・身体全体のバランスの乱れ

・気血水の巡りの滞り

主な原因

主な原因

– 主な原因

東洋医学では、首や肩のこわばり、いわゆる項背拘急の原因は、大きく二つに分けられます。

一つ目は、「外邪(がいじゃ)」と呼ばれる、文字通り身体の外側からくる悪影響です。これは、現代医学でいう風邪や冷えなどに当たります。特に、冷えは、筋肉を縮こまらせてしまい、血液の流れを悪くするため、項背拘急を引き起こしやすくなります。冷房の効いた部屋に長時間いたり、冷たい飲み物や食べ物を摂りすぎたりする場合は、注意が必要です。

二つ目は、「内傷(ないしょう)」と呼ばれる、身体の内側からくる悪影響です。現代社会で問題となっている、過労やストレス、偏った食事、睡眠不足などがこれに当たります。これらは、東洋医学で身体のエネルギーと考えられている「気」を消耗させてしまったり、血液の巡りを悪くしたりすることで、項背拘急を引き起こすと考えられています。

つまり、東洋医学では、項背拘急は、単なる筋肉の疲労や血行不良だけでなく、身体の内外からの様々な要因が複雑に絡み合って起こると考えられているのです。

原因 説明 具体例
外邪
(がいじゃ)
身体の外側からくる悪影響
現代医学でいう風邪や冷えなど
冷房の効いた部屋に長時間いる

冷たい飲み物や食べ物を摂りすぎる
内傷
(ないしょう)
身体の内側からくる悪影響
過労やストレス、偏った食事、睡眠不足など

  • 消耗させる

血液

  • 巡りを悪くする

東洋医学的治療法

東洋医学的治療法

– 東洋医学的治療法

東洋医学では、肩や首のこわばりや痛みといった、いわゆる-項背拘急-を、体の表面的な症状として捉えるのではなく、身体の内側に潜む根本原因から改善していくことを目指します。そのために、様々な治療法を組み合わせて、一人ひとりの体質や症状に合わせた、オーダーメイドの治療を行います。

代表的な治療法として、-鍼灸治療-があります。これは、身体に点在するツボと呼ばれる特定の部位に、鍼や灸を用いて刺激を与えることで、気の流れを調整し、自然治癒力を高める治療法です。鍼灸治療は、肩や首の筋肉の緊張を直接的に和らげるだけでなく、自律神経のバランスを整え、身体の内側からリラックス状態へと導く効果も期待できます。

また、-推拿療法-も、東洋医学ではよく用いられる治療法の一つです。これは、身体を温めながら、筋肉や関節の歪みを整えていく、手技療法です。肩や首の凝り固まった筋肉を丁寧にほぐし、血行を促進することで、痛みやこわばりを緩和するだけでなく、身体全体のバランスを整え、健康な状態へと導いていきます

さらに、東洋医学では、治療だけでなく、体質改善や生活習慣のアドバイスも重視します。食生活の改善や適度な運動、睡眠の質の向上など、日常生活における養生法を指導することで、根本的な体質改善を目指します。

治療法 説明 効果
鍼灸治療 身体のツボに鍼や灸で刺激を与える – 気の流れを調整
– 自然治癒力を高める
– 筋肉の緊張を和らげる
– 自律神経のバランスを整える
– リラックス状態へと導く
推拿療法 身体を温めながら、筋肉や関節の歪みを整える手技療法 – 痛みやこわばりを緩和
– 血行を促進
– 身体全体のバランスを整える
体質改善・生活習慣指導 食生活、運動、睡眠などのアドバイス – 根本的な体質改善

日常生活での予防

日常生活での予防

– 日常生活での予防

項背拘急は、肩や首の筋肉が緊張し、硬くなってしまうことで起こります。そのため、予防として最も大切なことは、身体を冷やさず、特に首や肩周りを温めておくことです。

毎日の入浴では、シャワーだけで済ませずに、湯船にゆっくりと浸かって身体を温めましょう。その際、首までお湯に浸かるとより効果的です。また、普段からストールやマフラーを巻く、温湿布を貼るなども効果があります。

血行を促進することも、筋肉の緊張を和らげるために大切です。適度な運動やストレッチを心がけましょう。軽い散歩やラジオ体操など、無理のない範囲で身体を動かすことが効果的です。デスクワークなどで長時間同じ体制が続く場合は、1時間おきに立ち上がって軽くストレッチをする、肩を回すなどの簡単な運動を行いましょう。

ストレスも、筋肉の緊張を招き、項背拘急の原因となります。日頃からストレスを溜め込まないように、リラックスできる時間を作る、趣味に没頭する、十分な睡眠を取るなど、自分なりのストレス解消法を見つけましょう。

原因 対策
身体の冷え
  • 湯船に浸かる
  • ストールやマフラーを巻く
  • 温湿布を貼る
血行不良
  • 適度な運動
  • ストレッチ
  • 1時間ごとの休憩と軽い運動
ストレス
  • リラックスできる時間を作る
  • 趣味に没頭する
  • 十分な睡眠

まとめ

まとめ

「項背拘急」とは、首から背中にかけて筋肉が緊張し、硬くなってしまう状態を指します。肩こりや首こりのひどい状態と捉えても良いでしょう。現代社会においては、デスクワークやスマートフォンの使いすぎなどにより、多くの人がこのつらい症状に悩まされています。この項背拘急ですが、そのまま放置してしまうと、さらに症状が悪化し、慢性化する可能性も孕んでいます。症状が悪化すると、首や肩の痛みだけでなく、頭痛や吐き気、めまいなどを引き起こすこともあります。
このような項背拘急に対して、西洋医学では、痛み止めや湿布、筋弛緩剤などが用いられます。しかし、これらはあくまで対症療法であり、根本的な解決にはなりません。
一方、東洋医学では、項背拘急は身体全体のバランスが崩れた結果として起こると考えます。そのため、東洋医学では、マッサージや鍼灸などを用いて、身体全体の気や血の巡りを改善し、自然治癒力を高めることで、根本的な改善を目指します。
もしあなたが項背拘急に悩まされているのであれば、一度、東洋医学的な視点からの治療も検討してみてはいかがでしょうか?

区分 項背拘急への捉え方 治療法 効果
西洋医学 – 肩こりや首こりのひどい状態
– デスクワークやスマートフォンの使いすぎなどによる筋肉の緊張
– 痛み止め
– 湿布
– 筋弛緩剤
– 対症療法
– 根本的な解決にはならない
東洋医学 – 身体全体のバランスが崩れた結果
– 気や血の巡りが悪くなっている状態
– マッサージ
– 鍼灸
– 身体全体の気や血の巡りを改善
– 自然治癒力を高める
– 根本的な改善を目指す
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