漢方の治療 小児の熱と栄養:除疳熱の基礎知識
- 小児特有の不調疳と除疳熱東洋医学では、子供は大人のように体が完成していない状態と考えられています。特に、体の活力の源である「気」や、血液である「血」はまだ十分に作られていないため、内臓の働きも未熟です。そのため、大人であれば問題なく乗り越えられるような些細な変化や、わずかな病気のバイ菌にも子供は影響を受けやすく、体調を崩しやすいと考えられています。このような子供特有の不調の一つに、「疳(かん)」というものがあります。「疳」は、食欲不振や消化不良、睡眠障害、ぐずりやすい、顔色が悪いなど、様々な症状を指します。現代医学で明確な病名があるわけではなく、東洋医学では、これらの症状は、未熟な消化機能の負担、偏った食事、睡眠不足、過剰な刺激などによって引き起こされると考えられています。「疳」によって引き起こされる発熱を「疳の虫」と呼ぶことがありますが、これは、体の中にいると考えられている虫が熱を生み出すという、昔の人の考え方に基づいています。「除疳熱」とは、この「疳の虫」を取り除き、熱を下げるための治療法です。東洋医学では、「疳」の根本原因である胃腸の働きを整え、消化吸収を促進することで、体の内側から熱を下げることを目指します。具体的には、小児推拿と呼ばれるマッサージ、鍼灸治療、漢方薬の処方など、その子の体質や症状に合わせて様々な方法を組み合わせます。
