月経遅延 – 東洋医学の見解
東洋医学を知りたい
先生、『月経後期』ってどういう意味ですか?
東洋医学研究家
いい質問だね。『月経後期』は東洋医学の用語で、月経が遅れることを指すよ。具体的には、2周期連続で予定よりも1週間以上遅れている状態のことを言うんだ。
東洋医学を知りたい
なるほど。2周期連続で1週間以上遅れないと、『月経後期』とは言わないんですね。
東洋医学研究家
その通り!ただ、一回でも大幅に遅れる場合は、他に何か原因があるかもしれないから、一度病院で相談してみるのも良いかもしれないね。
月經後期とは。
東洋医学で「月経後期」というのは、生理が2回以上続いて、本来くるはずの時期よりも1週間以上遅れていることを指します。
月経後期の定義
– 月経後期の定義
月経後期とは、普段の月経周期から外れて月経が遅れる現象を指します。医学的には、前回の月経開始日から2周期以上、または1週間以上経過しても月経が始まらない場合を月経後期と定義します。
一般的に、月経周期は個人差がありますが、平均的には28日周期と言われています。28日周期で月経が来ている人の場合、35日以上月経がない状態が月経後期に該当します。ただし、これはあくまでも目安であり、普段から月経周期が長い人や不規則な人は、この限りではありません。
月経後期の原因は様々で、ストレスや環境の変化、過度なダイエット、ホルモンバランスの乱れ、婦人科系の疾患などが考えられます。一時的な月経後期の多くは、生活習慣の改善やストレスの解消によって改善されます。しかし、頻繁に月経後期が続く場合は、基礎疾患の可能性もあるため、医療機関を受診し、医師の診断を受けるようにしましょう。
項目 | 詳細 |
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定義 | 普段の月経周期から外れて月経が遅れる現象 |
医学的定義 | 前回の月経開始日から2周期以上、または1週間以上経過しても月経が始まらない場合 |
目安 | 28日周期の場合、35日以上月経がない状態 |
原因 | ストレス、環境の変化、過度なダイエット、ホルモンバランスの乱れ、婦人科系の疾患など |
対応 | 一時的な場合は生活習慣の改善やストレスの解消 頻繁に続く場合は医療機関を受診 |
東洋医学における月経後期の捉え方
– 東洋医学における月経後期の捉え方
西洋医学では、月経周期の遅れはホルモンバランスの乱れといった身体的な原因に注目して診断されます。しかし東洋医学では、心と身体は密接に関係していると考え、両方の側面から月経後期の原因を探ります。
東洋医学では、生命エネルギーである「気」、血液である「血」、そして体液である「水」の3つの要素が身体の中をスムーズに巡っている状態が健康であると考えます。 これらのバランスが崩れると、様々な不調が現れると考えられており、月経もその一つです。
月経後期は、「気」「血」「水」のバランスが崩れ、主に「気滞」「血虚」「瘀血」といった状態が関係していると考えられています。「気滞」とは、ストレスや感情の抑圧などにより「気」の流れが滞っている状態です。 また、「血虚」は、貧血のように「血」が不足している状態を指します。 さらに、「瘀血」は、血行不良により「血」がドロドロと滞っている状態を指します。
東洋医学では、月経後期の原因をこれらの状態から総合的に判断し、鍼灸や漢方薬などを用いて全身のバランスを整え、「気」「血」「水」の流れを改善することで、月経周期を整えていきます。
状態 | 説明 |
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気滞 | ストレスや感情の抑圧などにより「気」の流れが滞っている状態 |
血虚 | 貧血のように「血」が不足している状態 |
瘀血 | 血行不良により「血」がドロドロと滞っている状態 |
気滞による月経後期
– 気滞による月経後期
-# 気滞による月経後期の症状と原因
「気」は、私たちの体を動かすエネルギーであり、心の働きや血液の循環にも深く関わっています。この「気」の流れが滞ってしまうことを「気滞」と言います。
気滞は、過度なストレスや不安、怒り、抑うつなどの感情を長期間抱え込んでしまうことで起こりやすくなります。また、不規則な生活習慣や冷えなども、気の巡りを悪くする要因となります。
月経は、東洋医学では「衝脈」や「任脈」という経絡と深く関係しています。これらの経絡は、子宮を始めとする生殖器系に栄養を届けたり、ホルモンバランスを整えたりする役割を担っています。
しかし、気滞が起こると「衝脈」や「任脈」の働きが弱まり、月経に影響を及ぼします。具体的には、月経周期が乱れて月経が遅れたり、月経前にイライラしやすくなったり、下腹部が張ったりするなどの症状が現れます。また、月経痛が酷くなったり、月経血の色が暗紫色で血の塊が混じったりすることもあります。
原因 | 症状 |
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血虚による月経後期
– 血虚による月経後期の症状と対策
「血(けつ)」とは、東洋医学では単に血液そのものを指すのではなく、全身に栄養を届ける機能も意味します。この「血」が不足したり、質が低下したりした状態を「血虚(けっきょ)」と言います。現代医学的に言えば、貧血や栄養不足、疲労、睡眠不足などが原因で起こると考えられています。
血虚になると、月経にも影響が現れます。子宮内膜は「血」の働きによって厚くなりますが、血虚の状態では子宮内膜が十分に厚くならず、月経が遅れてしまうのです。
これは、まるで田んぼに十分な水が行き渡らず、稲が育つのを遅らせてしまう様子に似ています。 また、月経の量が少ない、色が薄い、といった症状が現れるのも特徴です。
さらに、月経に伴い、顔色が悪くなる、めまいがする、立ちくらみがする、体がだるい、といった症状を感じる方も少なくありません。
このような血虚による月経後期の改善には、まず「血」を補う食事を心がけることが大切です。 例えば、レバーやほうれん草など、鉄分を多く含む食材を積極的に摂りましょう。 また、体を温める食材、例えば生姜やネギなども効果が期待できます。 あわせて、十分な睡眠、適度な運動を心がけ、心身ともにリラックスできる時間を持ちましょう。
セルフケアで改善が見られない場合は、専門家の診察を受けることをおすすめします。 専門家の指導の下、体質に合った漢方薬の服用なども検討してみましょう。
項目 | 内容 |
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原因 |
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症状 |
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対策 |
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瘀血による月経後期
– 瘀血による月経後期
月経周期は、一般的に25日から38日程度と言われていますが、この周期よりも遅れてしまうことを「月経後期」と言います。様々な要因が考えられますが、東洋医学では、「瘀血(おけつ)」が原因の一つとして挙げられます。
瘀血とは、文字通り「血が滞っている状態」を指します。体内の血の巡りが悪くなり、流れが滞ってしまうことで、様々な不調が現れます。月経においては、子宮内膜が剥がれ落ちる際に、経血としてスムーズに排出されにくくなるため、月経が遅れてしまうのです。
瘀血の原因としては、冷え性が挙げられます。体が冷えると、血管が収縮し、血行が悪くなってしまいます。また、運動不足も、筋肉量の低下や血液循環の悪化を招き、瘀血の原因となります。その他、怪我の後遺症やストレス、睡眠不足なども、血行不良を引き起こす要因となります。
瘀血による月経後期の症状としては、月経の遅れの他に、月経痛が酷くなる、経血の色が黒っぽい、レバー状の塊が多く混じる、下腹部や腰に痛みがある、手足が冷えやすいなどの症状が見られます。
瘀血を改善するためには、身体を温めることが大切です。普段から冷たい飲み物や食べ物を避け、温かい食事を心がけましょう。また、適度な運動も効果的です。ウォーキングやストレッチなど、軽い運動を取り入れて、血行促進を目指しましょう。更に、ストレスを溜め込まない、十分な睡眠をとることも重要です。
項目 | 説明 |
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原因 |
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症状 |
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改善策 |
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生活習慣の見直しと養生法
東洋医学では、女性の健康と深く関わる月経周期を整えることは、心身のバランスを保つ上で非常に重要だと考えられています。特に、月経の後期に起こる様々な不調は、「気・血・水」のバランスが乱れているサインとして捉えられます。
「気・血・水」のバランスを整えるためには、まずは生活習慣の見直しから始めましょう。食生活では、消化しやすい温かいものを中心に、栄養バランスを意識した食事を心がけましょう。冷えやすい食材は控え、体を温める効果のある食材を取り入れると良いでしょう。
適度な運動も効果的です。激しい運動ではなく、ヨガやウォーキングなど、自分のペースで続けられる運動を行い、血行を促進しましょう。
睡眠は、「気・血・水」を生成し、体の回復を促すために欠かせません。質の高い睡眠を十分にとるように心がけましょう。
また、ストレスは「気」の流れを滞らせる原因となります。ストレスを溜め込まずに、リラックスできる時間を積極的に持ちましょう。
東洋医学では、体を冷やすことも「気・血・水」のバランスを崩すと考えられています。特に、腹部や腰回りを冷やさないように注意し、温かい服装を心がけましょう。
これらの生活習慣の改善に加えて、漢方薬や鍼灸治療を取り入れることも有効です。専門家の診断のもと、自分の体質や症状に合った治療を受けることで、より効果的に体の内側からバランスを整え、月経周期を整えていくことができるでしょう。
要素 | 詳細 |
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食事 |
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運動 |
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睡眠 |
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ストレス |
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冷え対策 |
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専門治療 |
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