虚実入り混じる症状へのアプローチ:平補平瀉法

東洋医学を知りたい
先生、『平補平瀉法』ってどんな治療方法ですか?

東洋医学研究家
『平補平瀉法』は、簡単に言うと、体の状態に合わせて、元気づける力と、悪いものを取り除く力の両方を、同じくらい使う鍼の治療方法だよ。

東洋医学を知りたい
同じくらい使うんですか?体の状態に合わせて使い分けるんじゃないんですか?

東洋医学研究家
そう思うよね。この治療法は、体が元気なのか弱っているのか、どちらか判断しにくい場合や、元気な部分と弱っている部分が混ざっている場合に用いるんだ。
平補平瀉法とは。
東洋医学の言葉である『平補平瀉法』とは、鍼治療の方法の1つで、体の調子を整える補法と、悪い部分を減らす瀉法を同じくらい行う方法のことです。これは、体の調子が良すぎる部分と悪すぎる部分が混ざっている場合や、どちらか判断が難しい場合に使われます。『neutralreinforcementandreductionmethod』と同じ意味です。
平補平瀉法とは

– 平補平瀉法とは
東洋医学の鍼治療では、人の体の状態を「虚」と「実」の二つに分けて考えます。「虚」とは、体のエネルギーが不足している状態を指し、「実」とは、反対に体のエネルギーが過剰になっている状態を指します。そして、これらの状態に合わせて、鍼の打ち方を変えなければなりません。エネルギーが不足している「虚」の状態には「補法」という鍼の打ち方を用い、エネルギーが過剰になっている「実」の状態には「瀉法」という鍼の打ち方を用います。このように、鍼治療では体の状態に合わせて適切な鍼の打ち方を選択することが重要になります。
平補平瀉法は、「補法」と「瀉法」の中間に位置する鍼の打ち方です。この方法は、「補法」のように体のエネルギーを高めすぎることなく、「瀉法」のように体のエネルギーを減らしすぎることもありません。そのため、体の状態が「虚」と「実」のどちらに偏っているのか判断が難しい場合や、「虚」と「実」が混在している場合に用いられます。また、体の状態を穏やかに調整したい場合や、副作用を抑えたい場合にも適しています。平補平瀉法は、体に優しい鍼の打ち方として、幅広い症状に用いられています。
| 鍼治療法 | 体の状態 | 効果 | 使用場面 |
|---|---|---|---|
| 補法 | 虚 (エネルギー不足) | 体のエネルギーを高める | エネルギー不足時 |
| 瀉法 | 実 (エネルギー過剰) | 体のエネルギーを減らす | エネルギー過剰時 |
| 平補平瀉法 | 虚実混合 / 判別困難 | 穏やかに調整、副作用抑制 |
|
どちらにも偏らない施術

– どちらにも偏らない施術
人の身体は、常に変化する繊細なものです。どこか一部分だけをみて、良い、悪いと判断することはできません。例えば、体全体としては疲れやすく、気力が衰えている状態でも、一部分だけ熱を持っていたり、痛みが走ったりすることがあります。これは、東洋医学では「虚」と「実」という言葉で表現されます。
「虚」とは、生命エネルギーである「気」や「血」が不足し、身体の機能が低下している状態を指します。一方、「実」とは、熱や湿気、冷えなど、体内に偏りがある状態を指します。
これらの状態は、単独で現れることもあれば、今回のように「虚」と「実」が複雑に絡み合い、現れることもあります。このような場合、どちらか一方の側面だけを見て施術を行うと、身体のバランスを崩し、かえって症状を悪化させてしまう可能性があります。
そこで重要となるのが、「平補平瀉法」という施術法です。これは、「虚」に対しては補い、「実」に対しては瀉すという、どちらにも偏らない、バランスのとれた施術を行う方法です。
人の身体は千差万別であり、その時の状態によって適切な施術は異なります。「平補平瀉法」は、個々の状態を見極め、柔軟に対応することで、身体が本来持つ自然治癒力を引き出すことを目指します。
| 状態 | 説明 | 施術法 |
|---|---|---|
| 虚 | 気や血が不足し、身体の機能が低下している状態 (例:疲れやすい、気力がない) |
補 |
| 実 | 熱、湿気、冷えなど、体内に偏りがある状態 (例:熱を持つ、痛みがある) |
瀉 |
| 虚実 complex | 虚と実が複雑に絡み合っている状態 (例:疲れやすい上に、熱を持つ) |
平補平瀉法 |
適用される症状例

{慢性的な疲労感や倦怠感、食欲がわかない、自律神経の乱れ、冷え性などは、多くの人が悩まされる症状です。これらの症状は、一見すると体のエネルギーが不足している「虚」の状態だと考えがちです。しかし、実際には、体の中に不要なものが滞っている「実」の状態が隠れている場合もあるため、見極めが重要になります。
東洋医学では、このような場合に「平補平瀉法」という鍼灸治療が用いられます。これは、体の状態に合わせて、鍼の刺激量を細かく調整することで、「虚」に対しては優しく補い、「実」に対しては穏やかに瀉す治療法です。
豊富な経験を持つ鍼灸師は、患者さんの状態を注意深く観察し、脈診や舌診といった東洋医学特有の診断方法も駆使しながら、患者さん一人ひとりに最適な治療法を選択していきます。そして、平補平瀉法を用いるかどうかを慎重に見極めた上で、治療にあたります。
| 症状 | 原因 | 治療法 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 慢性的な疲労感、倦怠感、食欲不振、自律神経の乱れ、冷え性など | 一見「虚」の状態に見えるが、 実際は「実」の状態である場合もある |
平補平瀉法 (鍼の刺激量を細かく調整する) |
– 「虚」に対しては優しく補う – 「実」に対しては穏やかに瀉す – 脈診や舌診といった東洋医学特有の診断方法も駆使する |
他の鍼治療との組み合わせ

– 他の鍼治療との組み合わせ
鍼治療では、身体のエネルギーの流れである「気」を整え、健康を回復へと導きます。その中でも、平補平瀉法は穏やかな施術で、身体への負担が少ないという特徴があります。
しかし、平補平瀉法だけで、あらゆる症状に対応できるわけではありません。症状や体質によっては、他の鍼治療と組み合わせることで、より効果を高めることができます。
例えば、病気が長引いて身体が弱っている状態や、加齢によって体力が衰えている場合には、「虚」と呼ばれる状態になっていることがあります。このような場合には、「補法」と呼ばれる、身体のエネルギーを補う施術を中心に行います。
反対に、炎症や痛みなどが強く出ている状態である「実」の状態の場合には、「瀉法」と呼ばれる、身体の excess なエネルギーを排出する施術を行います。
治療の経過によっては、症状が改善するにつれて、身体の状態が変化していく場合があります。そのため、当初は平補平瀉法で施術を行っていた場合でも、その後の状態に合わせて、補法を中心とした施術に切り替えたり、瀉法を組み合わせたりするなど、柔軟に対応していくことが大切です。
鍼灸師は、患者さんの状態をしっかりと見極め、その時々における身体の状態に合わせて、最適な治療法を選択していきます。治療に関する疑問や不安があれば、気軽に相談するようにしましょう。
| 鍼治療法 | 特徴 | 適応状態 |
|---|---|---|
| 平補平瀉法 | 穏やかな施術、身体への負担が少ない | – |
| 補法 | 身体のエネルギーを補う施術 | 病気や加齢による体力低下など「虚」の状態 |
| 瀉法 | 身体のexcessなエネルギーを排出する施術 | 炎症や痛みなど「実」の状態 |
まとめ

– まとめ
健康な状態を保つためには、体内のエネルギーである「気」の流れを調整することが大切です。東洋医学では、この「気」のバランスが崩れることで、様々な不調が現れると考えられています。
「気」のバランスの乱れ方には、「虚」と「実」の二つがあります。「虚」とは、「気」が不足している状態。「実」とは、「気」が過剰に滞っている状態を指します。
これらの状態を改善するために用いられる鍼灸施術法の一つに、「平補平瀉法」があります。
「平補平瀉法」は、「虚」と「実」の状態を穏やかに調整していく施術方法です。
鍼の刺し方や温灸の仕方によって、「気」の流れを整え、身体の不調を改善していきます。
慢性的な不調に悩んでいる方は、「気」のバランスが崩れている可能性も考えられます。
もし、あなたが慢性的な不調を抱えていて、なかなか改善の兆しが見えない場合は、一度、経験豊富な鍼灸師に相談してみてはいかがでしょうか。「平補平瀉法」をはじめとする東洋医学の知恵が、あなたの健康を取り戻すための一助となるかもしれません。
| 気の状態 | 説明 | 施術法 |
|---|---|---|
| 虚 | 気が不足している状態 | 平補平瀉法:鍼の刺し方や温灸の仕方によって、気を整え、身体の不調を改善 |
| 実 | 気が過剰に滞っている状態 |
