知っておきたい!身近な病気: 息肉痔
東洋医学を知りたい
先生、『息肉痔』ってどんな病気ですか?東洋医学の用語ですか?
東洋医学研究家
『息肉痔』は、東洋医学というより、西洋医学の用語だね。直腸の粘膜の一部が、ポリープのように飛び出してくる病気だよ。
東洋医学を知りたい
ポリープのように…?具体的に、どういうことですか?
東洋医学研究家
例えば、風船を想像してみて。風船の表面の一部が、ぷくっと膨らんでいたら、それが息肉痔の状態だよ。直腸の壁から、一部が盛り上がってしまっているんだね。
息肉痔とは。
東洋医学の言葉である「息肉痔」は、直腸の表面をおおう膜からできる、ぼこっと飛び出した腫瘍のことです。
息肉痔とは?
– 息肉痔とは?
息肉痔とは、肛門の内側にある直腸という部分の粘膜が、風船のように膨らんでしまったり、外に飛び出したりする病気です。この膨らみは、直腸の粘膜の下にある血管や組織が、様々な原因で傷ついたり、負担がかかったりすることで発生します。
主な原因の一つに、便秘やそれに伴ういきみがあります。硬くなった便を排泄しようと強くいきむことで、直腸内の血管や組織に大きな圧力がかかります。この状態が続くと、血管が腫れ上がったり、粘膜が押し出されて、息肉痔になってしまうのです。
息肉痔になると、出血や痛み、肛門周りの違和感などの症状が現れます。初期の段階では、自覚症状がほとんどない場合もありますが、放置すると症状が悪化し、日常生活に支障をきたすことも少なくありません。具体的には、排便時に出血したり、痛みが強くなって排便が困難になったり、飛び出した粘膜が戻らなくなったりすることがあります。
息肉痔は、決して珍しい病気ではなく、多くの人が経験するものです。しかし、自己判断で市販薬を使用したり、放置したりすることは大変危険です。症状が悪化したり、他の病気が隠れている可能性もあるため、少しでも気になる症状があれば、早めに医療機関を受診し、適切な診断と治療を受けるようにしましょう。
項目 | 内容 |
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病気 | 息肉痔 |
定義 | 肛門の内側の直腸の粘膜が風船のように膨らんでしまったり、外に飛び出したりする病気 |
原因 | 直腸の粘膜の下にある血管や組織が、様々な原因で傷ついたり、負担がかかったりする
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症状 |
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注意 |
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息肉痔の症状
{息肉痔}は、肛門部にできる痔核の一種で、排便時に出血を伴うことが多くみられます。出血は、便器に鮮やかな赤い血液が滴り落ちたり、トイレットペーパーに付着したりするなど、比較的わかりやすい症状です。
また、出血に加えて、肛門に異物が挟まっているような感覚や不快感を覚えることもあります。さらに症状が進むと、排便時だけでなく、常時痛みが続くこともあり、日常生活に支障をきたすこともあります。
初期段階では、これらの症状は一過性である場合もありますが、放置すると悪化する傾向があります。特に、直腸粘膜が肛門の外に飛び出してしまい、自力で戻らなくなるケースでは注意が必要です。このような状態になると、手術が必要になる場合もあるため、早期の診断と治療が大切です。
症状 | 詳細 |
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出血 | – 便器に鮮やかな赤い血液が滴り落ちる – トイレットペーパーに血液が付着する |
異物感・不快感 | – 肛門に異物が挟まっているような感覚 |
痛み | – 排便時に痛む – 症状が進むと、常時痛みが続くことも |
その他 | – 直腸粘膜が肛門の外に飛び出し、自力で戻らなくなることも |
息肉痔になりやすい人
– 息肉痔になりやすい人
息肉痔は、便通の際に強くいきむ方に多く見られます。便秘になると便が硬くなり、排泄時に肛門に負担がかかりやすくなります。これが原因で肛門の粘膜が傷つき、炎症を起こして腫れ上がってしまうことがあります。これが息肉痔です。
では、どのような方が便秘になりやすいのでしょうか? まず、食生活の偏りが挙げられます。食物繊維が不足すると便の量が減り、硬くなってしまいます。また、水分不足も便秘を悪化させる大きな要因です。水分が不足すると便が乾燥し、硬くなってしまいます。さらに、運動不足も便秘を招きやすい要因の一つです。運動不足だと腸の動きが鈍くなり、便が腸内に滞留しやすくなってしまいます。
デスクワークなどで長時間座りっぱなしの生活を送っている方も、息肉痔になりやすいと言われています。長時間座っている姿勢は、肛門周辺の血行を悪くしてしまいます。血行不良は、肛門周辺の組織に十分な栄養や酸素が行き渡らなくなるため、炎症が起きやすくなり、息肉痔のリスクを高めます。
妊娠中も、息肉痔を発症しやすくなります。これは、大きくなった子宮が腸や血管を圧迫するためです。この圧迫によって便秘になりやすくなるだけでなく、肛門周辺の血行も悪くなってしまうため、息肉痔のリスクが高まります。ただし、妊娠中に発症した息肉痔は、出産後に自然と症状が改善されることが多いです。
息肉痔になりやすい人 | 原因 |
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便秘しやすい人 | ・便通時のいきみによる肛門への負担増加 ・肛門の粘膜の傷、炎症、腫れ |
食生活の偏りがある人 | ・食物繊維不足による便の減少、硬化 ・水分不足による便の乾燥、硬化 |
運動不足の人 | ・腸の動きの低下 ・便の腸内滞留 |
デスクワークなどで長時間座りっぱなしの人 |
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妊娠中の人 | ・子宮による腸や血管の圧迫 ・便秘の誘発 ・肛門周辺の血行不良 ※出産後、症状は改善されることが多い |
息肉痔の予防と対策
– 息肉痔の予防と対策
息肉痔は、肛門部にできるクッションのような組織(痔核)が炎症を起こし、出血や痛み、かゆみなどを伴う病気です。一度発症すると、なかなか治りにくく、日常生活にも支障をきたすことがあります。そのため、日頃から予防を心がけ、規則正しい生活習慣を維持することが大切です。
息肉痔の大きな原因の一つに、便秘が挙げられます。便秘になると、排便時に必要以上のいきみが必要となり、肛門部に負担がかかります。この状態が続くと、肛門の血管がうっ血し、痔核が大きくなってしまうのです。
そこで重要なのが、食物繊維を豊富に含む野菜や海藻、果物を積極的に食べることです。食物繊維は、便の量を増やし、腸の動きを活発にする働きがあります。また、水分をこまめに摂ることも、便を柔らかくし、スムーズな排便を促すために効果的です。
さらに、適度な運動も取り入れましょう。適度な運動は、血行を促進し、腸の働きを活発にする効果も期待できます。軽い散歩やストレッチなど、無理のない範囲で体を動かす習慣をつけましょう。
排便時には、無理にいきまず、リラックスして時間をかけるように心がけましょう。トイレに長時間座り続けるのも、肛門に負担をかけるため、避けなければなりません。
すでに息肉痔を発症している場合は、市販の薬や、患部を温めることで症状を和らげることができます。症状が重い場合や、改善が見られない場合は、早めに医療機関を受診しましょう。
項目 | 詳細 |
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原因 | – 便秘 – 排便時のいきみによる肛門への負担 – 肛門の血管のうっ血 |
予防対策 | – 食物繊維を豊富に含む食事 – こまめな水分補給 – 適度な運動 – 排便時のリラックス – トイレでの長時間の座位を避ける |
発症時の対処法 | – 市販薬の使用 – 患部を温める – 症状が重い場合や改善が見られない場合は医療機関を受診 |
医療機関の受診
– 医療機関の受診
市販薬を飲んでも症状が良くならない、あるいは出血が続く場合は、一人で悩まず、できるだけ早く医療機関を受診しましょう。 特に、便の色が黒く変化したり、顔色が悪くなって疲れやすくなるなど、貧血のような症状が出た場合は注意が必要です。これは、消化管出血の可能性を示唆しているため、速やかに医療機関を受診することが重要です。
医療機関では、問診や視診、触診といった基本的な診察に加えて、内診や肛門鏡検査などを行います。内診では、膣や子宮の状態を直接確認します。肛門鏡検査では、肛門から器具を挿入して直腸や肛門の状態を観察します。これらの検査を通して、医師は患者様の症状や状態を詳しく把握し、適切な治療方針を決定します。
症状が軽い初期の段階であれば、多くの場合、薬物療法で症状を改善できます。しかし、症状が進行している場合は、手術が必要になることもあります。手術には様々な方法があり、患者様の状態や症状に合わせて選択されます。
大切なのは、異変を感じたら、自己判断せずに早めに医療機関を受診することです。早期発見、早期治療は、症状の悪化を防ぎ、健康な状態を保つために非常に大切です。医師の指示に従い、適切な治療を受けるようにしましょう。
症状 | 対処法 | 検査方法 |
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市販薬が効かない、出血が続く | 医療機関を受診 | 問診、視診、触診、内診、肛門鏡検査 |
便の色が黒い、顔色が悪い、疲れやすい(貧血症状) | 速やかに医療機関を受診 | 問診、視診、触診、内診、肛門鏡検査 |
症状が軽い初期段階 | 薬物療法 | – |
症状が進行している | 手術 | – |